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北朝鮮の金日成主席は1974年、現地指導で訪れた咸鏡北道(ハムギョンブクト)の山がちな村を見て、このような指示を下した。

「傾斜地の多いこの地では段々畑事業を力強く推進せよ」
「山に転がっている石を積み重ねればいい」
「手間をかけずに土地を整え、土が雨で流されなくなるのでいい」

同じ年の10月に開催された朝鮮労働党第5期12回総会で「自然改造五大方針」が提示され、段々畑の造成を大々的に進めることが謳われた。これが悪名高い「全国土段々畑化計画」だ。

素人考えの提案に基づき、各地の山が段々畑に変わっていったが、土砂流出、連作障害、そして自然災害を引き起こし、1990年代末の大飢饉「苦難の行軍」へとつながっていく。人々は生き残るために、さらに山を切り開き、畑を作り、山林の荒廃がさらに進んだ。

(参考記事:「街は生気を失い、人々はゾンビのように徘徊した」…北朝鮮「大量餓死」の記憶

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その問題点を認識した金正恩党委員長は2012年、朝鮮労働党の政治局会議で「10年以内に失われた山林を復旧し、全国の樹林化、原林化、果樹園化を完工させる」という計画を打ち出した。

並行して、農業生産低迷の打開のために、「新たな土地探し」事業が行われているが、実際は数字合わせに過ぎない。その実態を、咸鏡北道のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

今年も党から各機関に対して、「新たな土地探し」のノルマが課せられた。遊休地を探し出して農地化するという、北朝鮮式の農地拡大法だ。とりわけ今年は新型コロナウイルス、国際社会の制裁、水害被害の三重苦に苦しめられている状況で、女盟(朝鮮社会主義女性連盟)に対して、他より厳しい割り当てがあった。

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年末に行われる年間決算総会で、この問題を重要に扱うと告げられ、プレッシャーがかけられている。これは、北朝鮮の市場経済化を主導しているのは女性で、より経済力を持っているとの判断に基づくものと思われる。

最近の女盟の会議では「新たな土地探しは時期と場所にこだわらず進めなければならない」「予備(遊休地)は探せば探すほど多く見つかる」などと強調されている。具体的には、高山地帯、河原、道路や水路の周辺、あぜ道などが候補地に該当し、各組織の模範事例を取り上げて、競争を煽っている。ただし、こんな注意事項も伝えられている。

「山林を害する行為は許されない」

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前述の通り、都市や農村から比較的近い山は耕し尽くされているが、当局は、無理やり取り上げて木を植えさせている。当然ながら強い反発を呼び、畑を潰した後に植えた苗木を引っこ抜いて作物を植えなおすなど、様々な抵抗に遭っている。金正恩氏の命令で、そこまでして緑地に戻した土地を再び開墾するのは許されないということだ。ちなみに個人耕作地は、協同農場より生産性が高いと言われている。

(参考記事:植えたそばから引っこ抜く…北朝鮮のお寒い植林事業

プレッシャーをかけつつ大々的進められている「新しい土地探し」だが、今年はうまくいかないだろうという空気になっている。各家庭の経済状況があまりにも悪いからだ。

結局、女性たちは個人耕作地の境界線をずらして、新たな土地として差し出している。従業員が、割り当てられたノルマを無理やり達成するために、身銭を切る「自爆営業」のような行為が行われている。

耕作地の中にある石を取り除いて、農地にしたりもしているが、こちらも焼け石に水だろう。ノルマが達成できない場合は、作物を差し出すことで代わりにしている。これが北朝鮮式農業増産のお寒い現実だ。

一般国民以上に、農業生産不振の煽りを受けるのは、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の末端の兵士たちだ。軍は、協同農場の脱穀場を占拠して、必要な食糧を確保するという強硬手段に出ている。

(参考記事:協同農場を「占領」した北朝鮮軍の危機的状況

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