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北朝鮮メディアが、国内で発生した事件や事故について報じることはまずない。発生の様子がリアルタイムで捉えられるのは、中国から観察が可能な国境地帯でのものに限られる。

先月末、中国遼寧省の丹東で、川向うに北朝鮮の平安北道(ピョンアンブクト)新義州(シニジュ)の市街地から煙が立ち上る様子が捉えられた。

北朝鮮では火災がしばしば発生し、その様子が中国から捉えられているが、今回は火災ではない。現地のデイリーNK内部情報筋によると、没収した韓国製品を見せしめのために焼却処分しているようだ。

(参考記事:北朝鮮のガス爆発事件、対応の遅れで地方トップが異例の謝罪

情報筋によると、国家保衛省(秘密警察)は今年7月末、韓国製品の密輸、密売のグルパ(専門取り締まり班)を立ち上げた。

北朝鮮には既に韓流、韓国製品を取り締まる様々な組織が存在する。まずは、2004年10月9日に金正日総書記の指示に基づき立ち上げられた、韓流専門の取り締まり班「109常務」。この「常務」とは、関係各機関の要員らで構成されるタスクフォースのことで、グルパと同じ意味だ。

(参考記事:韓国製品を買ったら拷問…世界一厳しい北朝鮮の規制

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金正恩党委員長の時代になってから立ち上げられた1.14常務や6.27常務、その後に登場した軍人がメインメンバーの7.27常務、そして今回の新たな取り締まり班。このように、次から次へと取り締まり班が新設されるのは、時間が経つにつれて骨抜きにされてしまうからだ。

設置当初は厳しく取り締まるが、しばらくすればワイロを受け取り見逃すようになる。また、没収した韓国製品をネコババしたり市場に転売したりし、さらには密輸に加担することもある。

(参考記事:北朝鮮当局「韓国のコーヒーを飲みながら」韓国製品の取り締まりを強化

それを防ぐために、地元としがらみのない他地方の様々な人員を呼び寄せて、組織を新設するというわけだ。

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新しい取り締まり班、組織の名称は不明だが、国家保衛省の国内反探局(国内でのスパイ活動取り締まる部署)の人員からなり、新義州に狙いを定めて、8月初旬から集中取り締まりを行っている。

韓国製品の流通を担っていた業者や関係者を洗い出し、摘発、処罰したが、そのほとんどが貿易会社や軍関係者、トンジュ(金主、新興富裕層)だったと情報筋は伝えた。通常はワイロを掴ませもみ消しを図るものだが、今回はそれも通じず、解任、撤職(更迭)など厳しい処分を受けた。

取り締まり班はそれにとどまらず、市場で売られていたり、市民が購入したりした韓国製品も、発見し次第没収している。抜き打ちで家宅捜索を行い、テレビ、炊飯器、衣類、化粧品、薬品など、種類を選ばず没収している。彼らは韓国製品の詳細について熟知しているようで、例えブランド名が消されていてもすぐに韓国製であることを見抜くほどだという。

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新しい取り締まり班は、焼却処分にすることもあるという。情報筋によると焼却処分は今回映像に捉えられた先月末のものを含めて既に3回行われている。新型コロナウイルスの防疫規則に則って焼却したとの話もあれば、韓国製品に対する幻想をなくすために焼却したとの話も出ている。

しかし、いくら取り締まっても、北朝鮮に深く根を下ろした韓流が消えることはない。

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新義州で没収した韓国製品を焼却処分する様子(撮影:デイリーNK)

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