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北朝鮮北部、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の茂山(ムサン)鉱山は、鉄鉱石の推定埋蔵量は30億トンとも70億トンとも言われ、生産能力は年間650万トン、年間1億ドル(約105億円)の外貨を稼ぎ出し「朝鮮の宝」と言われてきた。

ところが、国連安全保障理事会が相次いで採択した対北朝鮮制裁決議で、輸出ができなくなった。密輸で糊口をしのいできたが、国境警備が強化された上に、新型コロナウイルス不況など、泣きっ面に蜂の状態だ。

(参考記事:新型コロナで北朝鮮有数の鉱山も稼働半減

さらにダメ押しで、労働者4人が死亡する事故が発生した。

現地のデイリーNK内部情報筋によると、事故が起きたのは先月19日朝のことだ。労働者4人がショベルローダーに轢かれ、出血多量で死亡した。

先日、北朝鮮を襲った台風10号(ハイシェン)により、積み上げられていたボタ(捨て石)が崩れてしまい、鉱山側は急ピッチで復旧作業を進めていた。4人は、1週間前から復旧のために動員され、前日は夜シフトで現場に入り、作業を進めていた。

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作業が終わり、疲れを癒そうとしたのだろうか、4人は酒を飲み始めた。そうこうしているうちに眠りについてしまった。翌朝、朝シフトで現場に入った作業員は、ショベルローダーを操縦し、崩れたボタを押しのける作業を行っていたが、人が寝ているとはつゆ知らず、事故につながったという。

事件後、責任の所在をめぐり争いが起きている。鉱山側は、自分たちは朝と夜のシフトは組んでいるが、深夜のシフトは組んでいない、4人が現場にいたのはわれわれが派遣したわけではない、酒を飲んで寝ていただけだから、責任は一切ないと主張している。

北朝鮮では、事故が発生すれば原因究明が行われるが、同時に責任者に対する過酷な処罰も行われる。最悪の場合は死刑。必死になって責任逃れをしようとするのも無理はない。このような重罰主義は、事故の抑制にはつながるかもしれないが、原因究明にはむしろ妨げになることが多いのだ。

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一方、犠牲者の遺族は、鉱山の指示で現場に入って働いていたのに、一切の責任はないとの主張を繰り返す鉱山側の態度が無責任だと激怒している。また、労働安全員や信号手もおらず、きちんと引き継ぎ作業も行われていなかったことから、監督不行き届きだと声を荒げている。

北朝鮮では、建設現場で働く作業員に安全装備が支給されないことが多い上に、工期を無理やり早めるための突貫工事「速度戦」が常態化していることから、労災死亡事故が多発していると言われている。

(参考記事:金正恩氏の背後に「死亡事故を予感」させる恐怖写真

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遺族の中には、「中央党(朝鮮労働党中央委員会)に信訴する」と息巻いている人もいる。

信訴とは、中国の「信訪」と同様に、理不尽な目に遭った国民が、そのことを政府機関に直訴するシステムで、一種の「目安箱」のようなものだ。信訴が取り上げられれば、調査が行われ、その結果に従って処分が行われるが、加害者から報復されることもあるため、強力なコネがなければ、そうおいそれと訴えるわけにもいかない。

しかし、犠牲者の中には、北朝鮮では社会的に地位が高いとされる戦争老兵(朝鮮戦争の従軍者)の孫も含まれていることから、それなりにコネを持っている可能性がある。

(参考記事:「訴えた被害者が処罰される」やっぱり北朝鮮はヤバい国

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