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北朝鮮の朝鮮労働党中央委員会政治局は25日、開城(ケソン)市で「悪性ウイルス」の感染が疑われる患者が確認されたとして非常拡大会議を緊急招集。金正恩党委員長の主宰した会議で、新型コロナウイルス対策で取られた国家非常防疫システムを最大非常体制に移行する決定書を採択した。朝鮮中央通信が伝えた。開城市は24日午後に完全封鎖されたという。

「悪性ウイルス」は新型コロナウイルスを指すと見られる。北朝鮮はこれまで、国内での新型コロナウイルス感染事例はひとつも確認されていないとしてきた。

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今回の事例についても同通信は「開城市で悪性ウイルスに感染されたと疑われる越南逃走者が3年ぶりに不法に分界線を越えて去る7月19日、帰郷する非常事件が発生した」とし、韓国で感染した脱北者が違法に入国したと説明している。

こうした事態を受け、「専門防疫機関では、不法帰郷者の上気道分泌物と血液に対する数回の当該検査を行って悪性ウイルス感染者と疑われる釈然としない結果が出たことで、一次的に彼を徹底的に隔離させ、去る5日間開城市で彼と接触した全ての対象と開城市経由者を当該部門との連携の下で徹底的に調査、掌握し、検診、隔離措置を取っている」という。

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金正恩氏は会議で「24日午後中に開城市を完全封鎖し、区域別、地域別に閉鎖させる先制的な対策を取った」と明らかにし、「現在の事態に対処して当該地域に非常事態を宣布し、国家非常防疫システムを最大非常体制に移行させ、特級警報を発令」する方針を表明。これに関する決定書が採択された。

会議ではまた、「越南逃走事件が発生した当該地域の最前線部隊の手薄な前線警戒勤務実態を厳しく指摘し、党中央軍事委員会が事件の発生に責任のある部隊に対する集中調査結果の報告を受けて厳しい処罰を適用し、当該の対策を講じることについて討議した」という。