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北朝鮮の休校措置が二転三転している。

当局は、今年2月20日に新型コロナウイルスの拡散防止策として全国の小中高校、大学、幼稚園、託児所に対して冬休みを延長させる形で休校措置を取った。3月16日にさらに延長する措置を取り、4月3日にも3回目の延長を行う方針を示したが、金正恩党委員長の鶴の一声で撤回され、17日から学校を再開することとなっていた。

(参考記事:北朝鮮、3度目の休校延長を撤回「金正恩氏が心配したから」

ところが、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、休校措置が続き、新学期は5月18日からになったと報じている。

両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)の教育機関に勤務する情報筋は「5月1日に新学期を迎えることになっていた全国の初高級中学校(中学校と高校に相当)だが、18日に延期された」と述べた。これが4回目の休校措置だという。

つまり、3回目の休校措置が撤回され、4月15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)の直後から学校が再開されることになっていたが、それが撤回された上で、再度延期された模様だ。

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ただし、高級中学校の3年生(高3)に限っては、17日に教科書を受け取って、20日から新学期の授業が始まっている。

これは、高3の生徒が軍の招募(徴兵)対象者のリストに載っており、これ以上授業を遅らせると、軍の人員確保に問題が生じることを懸念したことによる措置だ。同時に、今年3月に卒業した生徒たちも、コロナで延期となっていた卒業式が行われた。

恵山の別の情報筋は、今年から高2に上がる自分の息子が学校に行けずにいると述べ、新学期が5月1日から18日に遅らされたと伝えた。その理由は、新型コロナウイルスの疑い患者の増加だ。

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親たちの間では、この5月中旬という時期に対する疑惑の声が上がっている。ちょうど田植え戦闘が始まる時期で、子どもたちが一斉に協同農場に動員されているのではないかというものだ。都会から人が多くやって来て「密」な状態となり、感染リスクが高まる上に、期間中の食べ物を持たせねばならず、経済的にも負担になる。

(参考記事:北朝鮮の「田植え戦闘」は総動員のやっつけ仕事