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北朝鮮は今年1月から、新型コロナウイルスの国内流入を防ぐ対策として、国境を封鎖し、貿易を停止する措置を取った。国境地帯では国境警備隊、税関、保衛部(秘密警察)が厳重な警戒体制を敷いている。

ところが、取り締まりに当たるはずの税関と、地域の朝鮮労働党委員会が密輸を行っていた事実が摘発されたと、咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。事件のあらましは次のようなものだ。

北朝鮮北東部の経済特区、羅先(ラソン)の50代の党委員長は、地元の業者から「乾燥させたスケソウダラ500キロを中国に輸出できるようにしてほしい」と頼まれた。

委員長は元汀里(ウォンジョンリ)税関の幹部を訪ねてワイロを渡した上で、輸出を認めるように依頼した。そして、国家所有の車を利用して密輸が行われた。これが保衛部の知るところとなり、摘発に至った。

通常、密輸を行う場合には、税関とともに保衛部にも話をつけるものだが、何らかの理由で税関にしか話が行ってなかった。保衛部はそれを不満に思い、摘発に踏み切った可能性がある。

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取り調べが進むにつれ、委員長の過去の不正行為も明らかになった。委員長は解任、徹職の処分を受け、家族もろとも山奥の延社(ヨンサ)郡に追放となった。北朝鮮国内では平壌に次ぐ豊かさを誇る羅先から、人里離れた延社への追放は、非常に過酷なものだ。

なお、今回の密輸に加担した税関幹部に対する処分について、情報筋は言及していない。

今回の密輸の過程で中国人業者との接触が行われたと思われるが、今年2月に、中国人と接触していたことが発覚した貿易会社の保衛指導員は、見せしめとして銃殺されている。

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(参考記事:北朝鮮、感染者を処刑か…金正恩式「新型コロナ対策」の冷酷無比

中国との国境に面した地域の経済は、中国との合法・非合法の貿易に依存している。そのため、国境封鎖をかいくぐった密輸が各地で行われている。今年2月には、両江道(リャンガンド)で中国と密輸を行っていた国境警備隊の兵士2人が摘発されている。彼らが中国から取り寄せたものは、スティックタイプのコーヒーと、中国の公安が履いている軍靴だった。

(参考記事:北朝鮮に「スティックコーヒー」を密輸し逮捕された国境警備隊員

摘発が行われる一方で、国の機関が密輸に積極的に加担する事例も報告されている。バックに誰を付けるかによって、儲かる場合もあれば、逆に命を落とすリスクさえあるのだ。

(参考記事:コロナで国境封鎖の北朝鮮、マスクや日本製家電の密輸は継続

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