北朝鮮は、新型コロナウイルスの感染防止対策として、「医学的監視対象者」、つまりウイルスに感染したと疑われる人を隔離する措置を取っている。

その数は7000人に達していたが、一部が隔離解除されたと、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

(参考記事:新型コロナ「監視対象者」が7000人…北朝鮮発表

情報筋によると、2月1日から10日の間に隔離された人々は、本来14日間の隔離予定だったが、光明星節(2月16日、金正日総書記の生誕記念日)を過ぎた19日に、30日間に延長された。そのうち、最初に大将となった人々から隔離措置が解除されつつある。

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は9日、非常設中央人民保健指導委員会が、2次危険対象(接触者)、隔離から30日過ぎた外国人、彼らとともに隔離された公務員、案内員、通訳、運転手の隔離解除事業を責任を持って行うことについて指示文をすべての地域と単位(機関、企業)に対して下したと報じた。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は6日、新型コロナウイルスの感染防止のため「隔離されて厳密な医学的観察を受けていた380人余りの外国人のうち221人が隔離解除された」と報じたが、上述の指示もこれを指しているものと思われる。

(参考記事:北朝鮮、新型コロナで隔離の外国人221人を解除

労働新聞はまた、2次危険対象のうち、1次危険対象(入国者)と接触してから40日が過ぎても症状が現れなかった人を隔離解除し、これにより江原道(カンウォンド)と慈江道(チャガンド)で隔離されていた1020人と2630人も隔離が解除されたとも報じている。

これ以外に平安北道(ピョンアンブクト)と平安南道(ピョンアンナムド)で隔離されていた3000人、2420人も隔離解除された可能性がある。また、全国的な隔離者数の7000人に、両江道での数は含まれていなかったことから、実際には7000人を超える人が隔離されていたものと思われる。

隔離は、国が運営する休養所、旅館の部屋に対象者を閉じ込める形で行われたが、中国との国境に面した地域では対象者が多いため、自宅隔離となった。

隔離対象者の家の玄関に、横35センチ、縦22センチの白い紙に黒い文字で「隔離」と書かれた紙が貼られ、一般住民が接近できないようにしている。しかし、糊付けが弱く紙が剥がれてしまった場合は、担当者がドアなどにマジックで「隔離」と書く。監視は市民糾察隊が行っているが、住民が貼り紙を剥がしてしまったり、落ちたまま放置したりしてたら、あたかも重罪人であるかのように保安署に連行するとのことだ。

隔離が解除された人も監視下に置かれる。

上述の労働新聞は「彼ら(隔離解除対象者)に対する医学的監視を引き続き徹底的に行なっている」と報じているが、情報筋は、保安署(警察署)による監視は終わったが、診療所と防疫指揮部ではさらに1週間の監視を行うと伝えた。

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