北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は28日、「保健部門で、最近、国際社会で大きな不安と憂慮を呼び起こしている新型コロナウイルス感染症への予防対策を徹底するための緊急措置が取られている」と伝えた。
防疫体制の脆弱な北朝鮮は、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)や2015年のMERS(中東呼吸器症候群)流行に際し、国民生活に大きな影響が出たとされている。
(参考記事:北朝鮮、「MERSには茹でイカが効く!」…民間療法に頼る住民たち)
同紙によると、保健省は職員を各地域に派遣し、治療・予防機関に衛生宣伝資料を緊急配布。国境・港湾・空港での検疫を強化するとともに、各地の家庭を担当する医師が往診して発熱していたり肺炎の治療に対して芳しい反応を示さなかったりする住民を特定し、感染が疑われた場合は防疫機関と連携して隔離する措置を取っているという。
中国・湖北省武漢市を中心に各国で感染が急拡大している新型コロナウイルスによる肺炎について同紙は、22日から報道を開始。26日付では「新型コロナウイルス感染症を徹底して防ごう」と題した保健省国家衛生検閲院のパク・ミョンス院長の寄稿文を掲載し、ウイルスによる肺炎の症状、感染経路を説明した上で、予防法を説いた。
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