内閣の国家計画委員会は、工業生産と同じように農業生産にも年間生産計画量を割り当てる。計画経済の枠組みを無理やり当てはめたことによるものだ。その計画量は、前年の収穫量を元にして決めるのだが、虚偽報告が横行しており、そもそも現実に合っていない。
計画量を達成できなければ農場の幹部が処罰されるため、虚偽報告を虚偽報告で覆い隠すことが繰り返されている。そもそも水増しされた計画量に基づいて策定されたノルマに応じて、農民から収穫物を集めるため、農民の手元に何も残らず、やる気を削いでしまう。
また、明確な科学的根拠に基づかないチュチェ(主体)農法も、農業生産の阻害の一員となっているなど、解決すべき問題は山積みだ。