韓国統一省は2日、板門店(パンムンジョム)で6月30日に実現した史実上の米朝首脳会談の現場に現れた、北朝鮮要人11人のリストをマスコミ向けに配布した。そこに挙げられたうちの半数以上は、李容浩(リ・ヨンホ)外相や金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党第1副部長、崔善姫(チェ・ソニ)第1外務次官ら日本の報道でもなじみ深い人々だ。
その一方、北朝鮮ウォッチャーが特に注目した人物もいた。チャン・グムチョル党統一戦線部長である。4月に行われた党の総会で金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長の後任として部長に就任して以降、対外的な場に初めて姿を現した。
同氏については、プロフィールや人柄が外部にほとんど伝わっていない。統一戦線部は対日工作を担当する部門のひとつでもあり、日本でも注目されている人物なのだが、板門店での同氏の控えめな立ち位置を見て、日米との不協和音に加え北朝鮮も「韓国パッシングを加速させるかもしれない」との憂慮を表した向きがある。
(参考記事:「考え方が違う」米国から文在寅氏に不快感…北朝鮮もダメ出し)たとえば中央日報(日本語版)は2日、次のように書いている。