日米に加え北朝鮮も…「韓国パッシング」は今後も加速する

人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

〈統一戦線部が後ろに、外務省が前面に出ることで北朝鮮の「韓国無視」がさらに露骨化する可能性があるという指摘が出ている。(中略)仁済(インジェ)大学のチン・ヒグァン教授は「南北関係の責任者(統一戦線部長)が対米協議に出れば韓国という変数も考慮するが、対米交渉の実績を最高基準としている外務省に重きが移れば韓国の役割を無視する可能性がある」と分析した。実際、外務省が前面に出て韓国批判も強まった〉

しかしここでも述べられているように、そもそも統一戦線部の担当分野は南北関係であり、北朝鮮の対米外交はほぼ一貫して外務省が仕切ってきた。ハノイで首脳会談が決裂するまで統一戦線部が対米外交の前面に出ていたのは、トランプ米大統領がポンペオ中央情報局(CIA)長官(現国務長官)を特使として送って寄越し、そのカウンターパートとして、やはり情報機関(偵察総局)のトップを歴任した金英哲党副委員長兼統一戦線部長に白羽の矢が立ったからだ。

統一戦線部は「本業」でもない対米外交に、成り行きで駆り出された側面があるわけだ。ちなみに、ハノイでの会談決裂の責任を問われ、政治犯収容所に送られたとの説がある金聖恵(キム・ソンへ)統一策略室長も、統一戦線部の所属である。

(参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態

つまり、統一戦線部は南を、外務省は米国を担当するというのは北朝鮮外交の従来の形であり、さほど憂慮すべきこととは思えないのだ。