今月18日、新義州の市場で商人数百人とその家族がデモを行ったと韓国メディアが報じたが、実際は市場管理費を巡るいざこざに過ぎなかったと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

騒動が起きたのは、新義州競技場の近くにあり、紡績、靴工場が集中している親善市場。市場管理人が月々の市場管理費を6000北朝鮮ウォンから9000北朝鮮ウォンに値上げする方針を発表した。

現在、コメ1キロが2000北朝鮮ウォン、トウモロコシ1キロが1000北朝鮮ウォンで取引されていることを考えると、かなりの値上げだ。

これに対して、数人の商人が激しく抗議した。

管理人は「値上げは市の商業管理所の方針だ、無条件で従え」とつっけんどんに伝えたことで、商人の怒りに火が付いたようだ。商人は、管理人にゴミを投げつけ「ひどすぎる」「(市場から出て)路上で商売してやる」と激しく抗議した。数百人の野次馬が集まり、辺り一帯は大騒動となった。

抗議は30分ほど続いたが、保安員(警察官)が制止してようやく収まった。管理人と揉み合いになった商人数人が負傷したが、幸いにも死者は発生しなかった。また、軍の出動もなかった。

「ただでさえ商売上がったりなのに、市場管理費を値上げすると言い出したから、商人が激怒して大声で叫び立てた。市場管理人は司法機関の人間ではないため、胸ぐらをつかまれ激しく抗議された」

「保安員が出動して事態を沈静させ、市場管理人は『(仕事だから)仕方なしにやっている』と強く出なかったため、事態のさらなる悪化は免れた」(内部情報筋)

情報筋によると、保安員は、路上で商売をしている人びとを追い立てるが、商人はすぐに戻ってくる。やり過ぎると集団で抗議されるため、保安員も相当慎重になっている。商人は貨幣改革(デノミ)以降に商売がうまくいかないため、かなりストレスがたまっている。

そのため、このようないざこざは頻発しているが、新義州は他に比べると平穏な方だという。市内の彩霞(チェハ)、水門(スムン)、ナムソンなど他の大規模な市場では、大規模な衝突や抗議は発生していない。また、一部報道とは異なり、携帯電話は正常通り使えているという。

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