国連安全保障理事会で2017年9月に採択された制裁決議2375号は、国連加盟国に対し、北朝鮮労働者の就労許可の更新を禁じている。2017年12月に採択された2397号はさらに踏み込んで、現在滞在中の北朝鮮労働者を2019年末までに帰国させることを義務付けている。

これに基づき、国連加盟国は自国内の北朝鮮労働者を帰国させているが、未だに多くの北朝鮮労働者を滞在させているのがロシアと中国だ。

ロイター通信によると、ロシアは、国連制裁委員会に提出した報告書で、就労許可証を持った北朝鮮労働者の数を昨年1年間で3万23人から1万1490人に減らしたと明らかにした。中国も北朝鮮労働者を半分に減らしたとしているが、数は明らかにされていない。

米国は、海外に派遣された北朝鮮労働者の数が10万人以上に達し、うち8万人が中国、3万人がロシアにいると見ている。

(参考記事:ロシアで逃亡する北朝鮮労働者たち…モスクワに大規模アジト

アラブ首長国連邦(UAE)は2018年の1年間に、半分以上の823人を送還したと報告したが、全体の数には触れていない。ポーランドは451人から37人に減り、37人のうちの数人もすでに他のEU加盟国を経て域外に出国したと思われると報告した。

一方、ルーマニアやナミビアは自国内の北朝鮮労働者を全員追放したとしている。

ルーマニア外務省は、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対し「国連安全保障理事会対北朝鮮制裁決議2397号8に基づき、送還すべき北朝鮮国民はもはや残っていない」と明らかにした。

ルーマニアは先月、ベトナムのハノイで開かれた米朝首脳会談には歓迎の意を示す一方で、「北朝鮮が完全に検証可能な不可逆的な核、ミサイルプログラムの放棄に向けた具体的な行動を行うまで、国際社会の制裁体制の理工が効果的な方式であり、持続するべき」としている。

一方、アフリカ南部のナミビアも先月、RFAの取材に対し、北朝鮮国民はすべてナミビアから出国したと明らかにしている。

北朝鮮は、外貨獲得手段の一つであった銅像ビジネスをナミビアで展開してきたが、ナミビアは2016年6月に北朝鮮との友好関係は保ちつつも、国連制裁に従い今後は取り引きを行わない方針を示した。

ナミビアが国連制裁委員会に提出した報告書によると、ナミビア政府は北朝鮮の萬寿台(マンスデ)海外プロジェクトグループが所有していた車両や重装備23台とトラック4台を2017年6月26日に競売にかけ、売却した。

(参考記事:手抜き工事にピンハネ疑惑…トラブル続発の北朝鮮「アフリカ銅像ビジネス」

ナミビアの与党・南西アフリカ人民機構(SWAPO)は、南アフリカからの独立戦争の時代に北朝鮮から様々な支援を受けたことで友好関係を築いてきた。ガインコブ大統領(当時)は2015年6月にナミビアを訪れた李洙墉(リ・スヨン)北朝鮮外相に北朝鮮は兄弟国だとして、友好関係を強調していた。

(参考記事:外国人労働者と大乱闘も…米国が懸念する「奴隷労働」の実態) 

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