北朝鮮から大量の蕎麦(そば)をロシアに持ち込もうとした男性が、税関で摘発された。ロシアのインテルファクス通信が、沿海州のウスリースク税関の発表を引用して伝えた。(ウスリースク税関のページ)
北朝鮮との国境に面したハサン駅の税関で、係官が通関検査を行っていたところ、車両の座席の下に大きなカーキ色の袋が隠されているのを発見した。コンパートメントごとに2、3袋、合計で27袋に達した。
袋の中には、朝鮮語で「メミルグクス」、つまり蕎麦と書かれた1キロのパッケージが大量に詰められており、重さは全部で668.7キロに達した。冷麺用のものと思われる。
持ち主の北朝鮮国籍の男性は、同僚に販売する目的で持ち込もうとしたと説明した。労働力不足に悩むロシアは、北朝鮮から多くの労働者を雇い入れており、その数は最も多いときで5万人を超えていたと推定されている。
国連安全保障理事会の制裁決議は、北朝鮮労働者の新規雇用、契約更新を禁じているが、米ウォール・ストリート・ジャーナルは昨年8月、ロシアが1万人以上の北朝鮮労働者を新規雇用したと報じている。
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税関当局は、蕎麦が未申告で、個人消費用として認められた量を超えているため、検査を行っている。男性は、ロシア行政法の規定に基づき、罰金刑に処せられ、蕎麦を没収される可能性がある。なお、摘発の日時は明らかにされていない。
ロシアでは、北朝鮮労働者やその関係者が、密輸、外貨の持ち出しで摘発される事例が後を絶たない。
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