北朝鮮国営の朝鮮中央通信は16日、日本人拉致問題は「解決済み」であり、日朝間の懸案は日本の過去清算にあるとする論評を配信した。
論評は、北朝鮮による拉致の疑いが持たれている「特定失踪者」のリストに上がった人の中から、日本国内での生存が確認される事例が出ていることに言及。「自国の社会悪が生じさせた問題をわれわれと無理に結び付け、躍起になって食い下がる日本の行動は、この国が心から朝日両国間の絡んだ問題を解決し、友好を図ろうとする意図でない不純な目的を追求している」ことを示すものだと決めつけた。
論評はまた「20世紀、日本はわが国を不法に占領し、野蛮な強制徴兵・徴用政策の下、840万人余りの朝鮮の青壮年を拉致、誘拐、連行して戦場と死の苦役場に駆り出し、同じ手法で20万人の朝鮮女性を『皇軍』の性奴隷に転落させたし、100余万人の朝鮮人を無残に虐殺した」と主張。
(参考記事:「日本軍が慰安婦を虐殺した映像ある」北朝鮮メディア報道)「にもかかわらず、日本はこんにちまで過去に働いた自分らの天人共に激怒する犯罪行為に対する賠償はおろか、反省と謝罪もしていない」として、過去清算を求めた。