それはカネがないからだ。
北朝鮮のすべての工場、企業所は、2014年の「5.30措置」で、独自の経営権を持つようになったと同時に、一切の運営費を自力で調達すること、つまり自力更生を求められるようになった。それが軍隊にも拡大され、各部隊には「自力更生せよ」との内部指示が下された。
金欠に陥った軍部隊は、カネになりそうなアイテムを掲げ、大手のトンジュに接近し「労働力と装備は用意する」と投資を持ちかけるケースが増えていると情報筋は語る。軍部隊はカネを受け取ったらすぐに契約を破棄し、カネを返そうとしないのだという。