北朝鮮が中国との国境を流れる鴨緑江の中洲で石油探査に乗り出したと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

RFAは中国・丹東の情報筋の話として、北朝鮮の国境都市・新義州(シニジュ)市中心部から数キロ北東にあり、12.2平米の中洲、威化島(ウィファド)の北部で、今月第2週から石油探査が始まったと伝えた。

探査は、中国の設備と技術者を動員して中朝合同で行われているが、現場への接近は厳しく規制されているため、地域住民は中の様子を気にしつつも、実際に何が行われているのかを知る人はほとんどいないという。

新義州出身で丹東在住の華僑は、威化島で行われている作業について「石油の探査をしているようだが、実際に石油が出ると期待している人は多くない」と現地の冷めた見方を伝えた。

また、新義州の南隣の龍川(リョンチョン)や黄金坪(ファングムピョン)で石油が出るという噂はかなり前から出ていたが、実際に試掘を行ったり石油が出たという話は聞いたことがないとしている。

中には「黒竜江省の大慶油田と新義州が地下で繋がっていて、新義州で生産を始めれば大慶の枯渇が早まる」「何度も探査をしているのに石油が見つからないのは、中国の技術者が真面目にやっていないからだ」などという噂も流れているという。

700キロも離れた大慶と新義州が地下で繋がっているというのは眉唾ものだが、この地域で石油が出る可能性がないわけではない。実際、黄海を挟んだ向かい側の中国の山東省、河北省の沿岸にある渤海油田は中国有数の油田で、現在も産出が続いている。

また、1998年に訪朝した現代グループの鄭周永会長は「平壌は油の上に浮いている」として、北朝鮮の石油埋蔵の可能性について言及している。中国石油天然気集団(CNPC)は2016年、石油試掘設備を使って北朝鮮の排他的経済水域内で5ヶ月間探査を行っている。

石油以外でも、北朝鮮には天然ガスなど様々な地下資源が存在すると言われ、調査が行われている。

(参考記事:ガスプロムが北朝鮮の天然ガス探査への関心表明

しかし、北朝鮮は石油探査の技術を有していない上に、国際社会の制裁が解除された後に正確な埋蔵量を確認し、経済性の有無が確認されない限りは、宝の持ち腐れだろう。