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北朝鮮は、経済改善のために日本との関係正常化を望み、「日朝首脳会談」のスケジュールまで決めていると、中国に派遣されている北朝鮮の幹部が述べた。(丹東=カン・ナレ記者)

この幹部によると、今年5月中旬に金正恩党委員長から「日本との関係回復のための首脳会談を準備せよ」との指示が下された。それに基づき、中央党(朝鮮労働党中央委員会)の組織指導部が密かに朝日首脳会談の準備を進めている。

組織指導部のメンバーを中心に、国家保衛省(秘密警察)と外務省の専門家らからなる「朝日(日朝)首脳会談準備委員会」が5月末に立ち上げられた。国家保衛省は、日本人拉致被害者についての詳細な調査を担い、外務省は、日本に関する情報の分析と、日本政府関係者との秘密接触を担う。

この幹部によると、金正恩氏は当初、4月27日に南北首脳会談、6月12日の米朝首脳会談を成功させた後、7月初めから8月初めの間に安倍首相を平壌に招待する計画を持っていた。しかし、その後に中国とロシアの首脳の平壌訪問が決まったため、安倍首相との首脳会談は10月以降にずらされたという。中国とロシアの首脳とは、習近平国家主席とプーチン大統領を指す。

朝日首脳会談準備委でスケジュールを検討したところ、「両首脳の訪朝は共和国創立日(建国記念日)である9月9日に合わせられているが、それに先駆けて安倍首相を訪朝させるのは適切ではない」との結論に達したという。

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一方、国家保衛省の情報筋は「今まで、日本との関係は拉致問題のためで正常化されていなかった」とし、「しかし、金正恩氏は世界最強国の指導者たちと堂々と肩を並べる存在となったので、日本の政治家たちも拉致問題にこだわり続けるのは難しいだろう」と断言した。

また「日本の政治家たちがいくら拉致問題を騒ぎ立てても、北朝鮮には戦後に帰国できずに亡くなった日本人の遺骨が多く存在する」として、日本人遺骨問題で「いくらでも拉致問題問題を飛び越えることができる」との自信も見せた。

さらに情報筋は「金正恩氏は2018年を誇り高く締めくくるために朝日首脳会談を今年11月末頃に計画している」としつつも、「たとえ金正恩氏の意図したとおりに朝日首脳会談が今年中に開かれないとしても、金正恩氏には何の損もない」との見方を示した。(参考記事:北朝鮮が日本だけを非難…安倍さんは金正恩氏と会って大丈夫か

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「金正恩氏としては、今年すでに納めた外交的成果が多いので、朝日首脳会談は一年を締めくくるためのお飾りに過ぎない」が、「年明けに朝日首脳会談が実現すれば、2019年初の外交的成果として宣伝する機会になるだろう」と分析し、首脳会談が年明けまでずれ込む可能性を示唆した。