北朝鮮が、観光シーズンの真っただ中に突如として、外国人観光客の受け入れの一時中止を各旅行会社に通告した。

米国の北朝鮮専門ニュースサイトのNKニュースは10日、北朝鮮が中国からの観光客受け入れを8月末まで停止したと伝えた。その理由として北朝鮮筋は「ホテルのリノベーションを行い、9月の観光シーズンに備える」ことを挙げている。

(参考記事:実は近くて普通に行ける、北朝鮮旅行

一方で別の情報筋は「中国人ツアーの受け入れは中止したが、西洋からのツアーの受け入れは続けている」と述べたが、わずか数日で状況は変化した。

北朝鮮専門旅行会社のコリョツアーズは13日、自社のウェブサイトで、手続き中の北朝鮮観光ビザの発行がすべて停止されたと明らかにした。北朝鮮から理由は明らかにされておらず、非常にやきもきしているとする一方で、今月中には手続きが再開されるとの見込みを明らかにした。

同社は、高官級の国家代表団、つまり韓国の文在寅大統領の訪朝が9月に予想されているが、北朝鮮側が韓国側の代表団の規模を正確に把握し、受け入れ能力に問題がないか確認するためにビザの発行を停止したのではないかと見ている。

NKニュースは、6月から中国からの観光客が急増し、南北を分断する軍事境界線上にある板門店を訪れる観光客の数が1日に1000人から2000人に達していたと報道。北朝鮮当局は9月9日の建国記念日の行事で訪朝する海外の代表団、記者団が多数にのぼることが予想されるため、このまま中国人観光客の受け入れを続けるのは、平壌のホテルのキャパシティを考えるとリスキーだと判断した可能性があると伝えた。

一方、中国・瀋陽の朝鮮族のビジネスマンは、今月中旬に平壌を訪問する予定だったが、北朝鮮側の業者から「訪問を9月5日以降に延期してほしい」と要請を受けたと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に明らかにした。

社内事情による要請とは言うが、事実上の延期通告に近いものだったと説明。他にも同様の「訪朝延期要請」を受けた人がいることを挙げ、当局が各貿易会社に延期指示を下したもようだと述べた。

別の丹東市民は、11日から北朝鮮ツアーが中止になったが、丹東の対岸の新義州(シニジュ)を訪れる半日ツアーや、羅先(ラソン)を訪れるツアーなど、コースに平壌が含まれていないツアーは募集が続けられていると述べた。