北朝鮮国営の朝鮮中央通信は2014年7月2日、金正恩第1書記(当時)が「朝鮮人民軍海軍指揮メンバーの水泳能力判定訓練を指導した」と伝えた。

訓練には東海艦隊と西海艦隊の全指揮官が参加。海上で往復10キロの遠泳を行った。記事とともに配信された写真を見ると、指揮官らは全員が中高年のようだ。金正恩氏の前に、水泳着姿の指揮官らが整列した様子は、まるで中高年の部下に対する「シゴキ」のように見える。

同通信によれば、金正恩氏は訓練に際し、「軍隊が戦いで勝つには指揮官からつわものになるべきだ」「思想・精神状態がいくら良くて軍事技術的資質が高いとしても、肉体的能力が伴わなければ指揮官の資格がない」「指揮官らがしっかりと準備されてこそ『突撃 進め!』ではなく、『わたしに続け!』のスローガンを叫びながら、いつも軍人たちの先頭に立って訓練を度合い強く行うことができる」などと述べたという。

この当時、政権の座に就いてまだ2年半で、核兵器や弾道ミサイル開発成功などの実績を挙げる前だった金正恩氏は、彼なりのやり方で、軍に対する掌握を強めようとしたと見られる。

同通信が配信した記事全文と写真は次のとおり。

金正恩最高司令官が海軍指揮メンバーの水泳能力判定訓練を指導

【平壌7月2日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党第1書記、共和国国防委員会第1委員長の金正恩・朝鮮人民軍最高司令官が、朝鮮人民軍海軍指揮メンバーの水泳能力判定訓練を指導した。

海軍指揮官らの水泳能力判定訓練を指導する金正恩氏(2014年7月2日付朝鮮中央通信)
海軍指揮官らの水泳能力判定訓練を指導する金正恩氏(2014年7月2日付朝鮮中央通信)

最高司令官の命令によって行われる朝鮮人民軍海軍指揮メンバーの水泳能力判定訓練は、朝鮮人民軍海軍東海艦隊、西海艦隊が各々縦隊隊形で同時に出発して5キロの距離にある折り返し点を往復する方法で行われた。

水泳能力判定訓練には、朝鮮人民軍海軍東海艦隊と西海艦隊のすべての指揮メンバーが参加した。

金正恩最高司令官は判定訓練に先だって、朝鮮人民軍海軍東海艦隊と西海艦隊の指揮メンバーに会って、今日行う朝鮮人民軍海軍指揮メンバーの水泳能力判定は、白頭山の訓練熱風を激しく巻き起こして海軍の戦闘準備をさらに完成し、戦闘力を非常に強化するうえで重要な意義をもつと述べた。

水泳能力判定訓練で、金正恩氏の前に整列した中高年の指揮官たち(2014年7月2日付朝鮮中央通信)
水泳能力判定訓練で、金正恩氏の前に整列した中高年の指揮官たち(2014年7月2日付朝鮮中央通信)

軍隊が戦いで勝つには指揮官からつわものになるべきだとし、現代戦は政治的・思想的、軍事技術的にだけでなく、肉体的に準備された指揮官を求めていると語った。

戦闘序列の第1線に立つべき指揮官らが、思想・精神状態がいくら良くて軍事技術的資質が高いとしても、肉体的能力が伴わなければ指揮官の資格がないとした。

指揮官らがしっかりと準備されてこそ「突撃 進め!」ではなく、「わたしに続け!」のスローガンを叫びながら、いつも軍人たちの先頭に立って訓練を度合い強く行うことができると述べた。

水泳能力判定訓練で遠泳を行う海軍指揮官たち(2014年7月2日付朝鮮中央通信)
水泳能力判定訓練で遠泳を行う海軍指揮官たち(2014年7月2日付朝鮮中央通信)

海兵たちは高い水泳能力を身につけなければならないとし、海軍の指揮官らが水泳のベテランになってこそ、海兵たちを率いて茫々たる大海でも最高司令部の戦略的企図を実現する海上作戦を円滑に遂行できると語った。

指揮メンバーは、最高司令官の参加の下で行われる水泳能力判定訓練を砲声なき戦場に考えて、判定で金正恩海軍の威力をあまねく誇示するという決意を披れきした。

金正恩最高司令官が水泳能力判定訓練の開始命令を下した。

水泳能力判定訓練で遠泳を行う海軍指揮官たち(2014年7月2日付朝鮮中央通信)
水泳能力判定訓練で遠泳を行う海軍指揮官たち(2014年7月2日付朝鮮中央通信)

海軍指揮メンバーは、強い忍耐力と意志、集団主義精神を発揮して平時に練磨してきた水泳能力を余すところなく誇示した。

水泳能力判定訓練では、朝鮮人民軍海軍西海艦隊が高い評価を受けた。

水泳能力判定訓練に対する評価と総括があった。

金正恩最高司令官は、判定訓練が成功裏に行われたことに大きな満足の意を現し、海兵たちがいかなる環境の下でも戦闘任務を円滑に遂行できるように水泳の訓練を制度化、生活化することをはじめ、海軍部隊の戦闘準備の完成と戦闘力の強化において提起される課題を提示した。

朝鮮人民軍の黄炳瑞総政治局長(朝鮮人民軍次帥)、朝鮮人民軍総参謀部の辺仁善第1副総参謀長兼作戦局長(陸軍大将)、パク・ジョンチョン副総参謀長(陸軍上将)が同行した。---

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