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13日朝、職場に出勤した労働者、ラッパの音で起床した兵士は、上役から緊急報道を伝えられた。その内容は「米朝首脳会談が金正恩氏の偉大な勝利に終わった」「米朝首脳会談で米国は、白旗を掲げて降参した」「すべての成果は、わが共和国(北朝鮮)の核武力完成の結果であり、金正恩氏の核武力完成が絶対に正しかったことを証明した」という趣旨のものだった。

しかし、非核化については一切の言及がなく、「今後わが国は、核よりも強力な武器をさらに発展させ、保有する」とのくだりもあったが、その武器が何であるかの説明はなかった。

緊急報道をもって、すべての非常体制は解除され、その日の午後には「米朝首脳会談の偉大な勝利をもたらした金正恩同志に捧げる忠誠の決意大会」が、党、軍、行政、司法、その他機関、工場、企業所で開催された。

情報筋によると、幹部も一般住民も今回の米朝首脳会談が金正恩氏の勝利であるとの認識を持っているという。当局の発表に誇張が含まれていることは理解しているが、金正恩氏が、祖父の金日成主席や父の金正日総書記もなし得なかった成果を挙げたのは揺るぎない事実であると認めているとのことだ。