北朝鮮国営の朝鮮中央通信は29日、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が南北首脳会談で発表された「板門店宣言」履行の「障害物」であるとする論評を配信した。

GSOMIAは日韓初の防衛協力協定として、歴史問題などとからみ韓国世論の反発を受け交渉が難航。朴槿恵前政権が2016年11月23日、ソウルの韓国国防省において非公開で両国の署名式を行い、「密室批判」を受けた経緯がある。現在の文在寅政権も協定を継承しているが、戦争反対平和実現国民運動など一部の進歩系市民団体が、破棄を要求して署名運動を展開している。

論評はGSOMIAについて「朴槿恵逆徒と安倍一味がいわゆる『北の脅威』を口実にして共謀、結託してつくり上げた犯罪的所産として、同族間には不信と対決を助長し、軍国主義の復活に熱を上げている日本の反動層には朝鮮半島再侵略の道をより広く開けてやった危険極まりない売国協定、戦争協定である」と主張。

続けて、南北対話の流れを受けて「協定存在の口実は明白になくなった」としながら、韓国政府に対し「売国協定、戦争協定の廃棄の勇断で板門店宣言履行の意志を見せなければならない」と迫った。

論評の全文は次のとおり。

言葉より実践が先立つべきだ 朝鮮中央通信社論評

【平壌5月29日発朝鮮中央通信】今、朝鮮民族はもちろん、全世界が朝鮮半島の平和と繁栄、統一のための板門店宣言が一日も早く履行されることを願っている。

宣言履行の道には、依然としてさまざまな障害物が横たわっている。

北南関係の改善を害し、朝鮮半島に戦争の危機を助長する危険な障害物は必ず除去しなければならない。

最近、南朝鮮の各界が日本と締結した軍事情報保護協定の廃棄を主張して抗議の機運を高めているのもまさに、このためである。

南朝鮮の人民は、「戦犯国である日本との軍事協定は容認されないことだ、南北の首脳が韓半島にこれ以上戦争はないと宣言した以上、日本との軍事協力の試みも中断されなければならない」と言って汎国民署名運動を展開している。

これは、北南関係の改善と朝鮮半島の平和保障を願う南朝鮮民心の反映であり、当局がこの期待に応じるべきだという要求でもある。

すでに、その真相が明白にさらけ出されたように、南朝鮮・日本軍事情報保護協定は朴槿恵逆徒と安倍一味がいわゆる「北の脅威」を口実にして共謀、結託してつくり上げた犯罪的所産として、同族間には不信と対決を助長し、軍国主義の復活に熱を上げている日本の反動層には朝鮮半島再侵略の道をより広く開けてやった危険極まりない売国協定、戦争協定である。

今、日本は海外侵略野望に浮ついて軍国化の道へ疾走しており、地域の平和と安全を甚だしく脅かしている。

朝鮮半島に醸成された和解と平和の気流を逆戻りさせようとやっきになって狂奔する日本の行動は、世界の非難と嘲笑(ちょうしょう)を買っている。

このような日本との軍事協定は、戦争なき朝鮮半島を念願する同胞の熱望に真っ向から背ちするものである。

こんにちになって、協定存在の口実は明白になくなった。

北と南が力を合わせて自主統一と平和・繁栄の新時代を開いていくと確約したこんにち、このような売国協定が存在しているというのは民族の恥であり、朝鮮半島と地域の情勢安定を願うアジア人民と国際社会の期待にも合致しない。

板門店宣言履行の見地からだけでなく、南朝鮮当局が推進している積弊清算の意味からみても、日本との軍事協定は早急に廃棄されなければならない。

朴槿恵一味が日本と強行締結した軍事情報保護協定の廃棄は、現当局が選挙公約に掲げたものである。

言葉より実践が先立つべきであり、果敢な実践で実が結ぶようにするのがより重要である。

南朝鮮当局は売国協定、戦争協定の廃棄の勇断で板門店宣言履行の意志を見せなければならない。---

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