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先月27日に行われた南北首脳会談について、韓国国民の大多数が肯定的に捉え、北朝鮮の金正恩党委員長についても信頼できると考えていることが最新の世論調査に現れた。

(参考記事:「金与正も国民虐待の主犯なのに」南北首脳会談に失望の声

韓国の公共放送KBSは、先月30日に1077人を対象に世論調査を行った。その結果、南北首脳会談に対する肯定的評価が94.1%に達した。中でも「成果が非常に大きかった」と答えた人は63%に達した。

また、やはり公共放送のMBCが先月29〜30日に1023人を対象に行なった世論調査でも、南北首脳会談について「非常に成果があった」と答えた人が56.9%、「ある程度成果があった」と答えた人が31.8%で、回答者全体の9割近くが肯定的に評価した。

今回の南北首脳会談を見て、韓国国民が持っていた金正恩氏に対する否定的なイメージが大幅に改善されたことも調査結果に現れている。

KBSの金正恩氏の認識が変わったかという問いには「多少そう思う」(57.7%)、「とてもそう思う」(22.3%)で、全体の約8割がイメージがよくなったと答えている。「変わらない」(18%)で、「あまりそう思わない」(0.9%)、「全くそう思わない」(1.2%)とは圧倒的な差となった。

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一方、MBCが金正恩氏の信頼度を問うた結果、「概ね信頼する」が60.5%で最も多く、「とても信頼する」(17.1%)と合わせると全体の約8割が信頼しているという結果となった。世代別には30代、40代、50代ともに8割を超えたが、60代以上は72.2%、19歳から29歳までが65.3%で最も低かった。

また、政治傾向別には「進歩」(革新、リベラル)が89.6%、保守が72.9%、中道が69.4%で、ほぼ誤差の範囲内ではあるが中道が逆に低い結果となった。これらの結果は、金正恩氏の「普通の国」「普通の人」というイメージ戦略が韓国国民に大きな威力を発揮したことを示している。

一方、南北首脳会談の成果として大きかったものを問う質問には「朝鮮戦争の終戦宣言の推進」を挙げた人が50.2%で最も多く、以下「完全な非核化の明記」(46%)「軍事的緊張緩和と敵対行為の中止」(42.8%)が続いた。

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「北朝鮮は核とミサイルを放棄すると思うか」という問いには、「そう思う」が73.8%に達し、「そう思わない」の26.2%を大幅に上回った。

優先して取り組むべき課題としては「軍事的信頼構築」(63.4%)、「経済協力」(40.9%)、「離散家族往来、故郷訪問」(37.9%)、「全方位的南北高官級会談」(30.7%)の順だった。

米朝首脳会談について「成果があるだろう」(91.8%)、「ないだろう」(8.2%)を大幅に上回った。

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一方、世論調査機関リサーチビューが28〜29日に1000人を対象に行なった世論調査で、文在寅大統領の支持率が78%で前週の調査より8%上昇した。同社の調査では就任直後の昨年5月に記録した85%に次ぐ高支持率を記録した。MBCの世論調査でも支持率は86.3%に達し、前回調査より8.9%上昇した。

今回の南北首脳会談に脱北者や北朝鮮の人権運動に取り組んできた人の間からは違和感や失望する声が上がっているが、韓国を覆い尽くすお祝いムードに埋没した形となっている。