前述のアルジャジーラのインタビューに応じた脱北者キム・テグン氏は、4人の子どものうちカナダで生まれた2人だけがカナダ国籍を持っているため、国外追放により家族が生き別れになる危機に瀕している。このようなケースは他にもあると思われる。

カナダ脱北人総連合会は昨年末、カナダ政府に対して集団で嘆願書を提出している。その中で「獣以下の奴隷生活を強い、人権を蹂躙する北朝鮮独裁政権に抗って脱北したが、韓国でも定着できずさまよう脱北者が多い」と説明した上で「10年前からカナダに定住し、2世(子供たち)もカナダでの生活に適応しているのに、分断国家の特殊性を考慮せず、カナダ政府は政治的利害により脱北者の強制追放という基準を振りかざしている」とカナダ政府を批判した。

(関連記事:在カナダ脱北者の間で広がる「国外追放」への懸念

カナダは元来、難民受け入れに積極的なことで知られている。公共放送CBCによると、2017年の1月から9月までの難民申請の認定率は70%に達し、過去5年で最高を記録した。また、州によってはこれより高い数字も出ている。それもあって、多くの難民がカナダに入国する。

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