北朝鮮の「酔っ払い」が引き起こす戦争の危機

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北朝鮮軍は2015年4月から、DMZで不審な動きを見せる。軍事境界線の西部から東部までにわたり、5人~20人単位で近接偵察と何らかの作業を繰り返していたのだ。

これについて韓国側は当初、北朝鮮が兵士の脱北防止のために地雷を埋設しているものと見ていた。地雷埋設の情報が北朝鮮軍の部隊内に広まれば、脱北を企む兵士も「あそこは危ない」と考え、容易に行動することができなくなるからだ。

ところが不運なことに、この地雷に偵察任務中の韓国軍兵士が接触してしまった。その地雷が、韓国側を狙ったものではないと薄々わかっていたとは言え、DMZでの地雷埋設は明白な休戦協定違反だ。ここから双方は非難の応酬を繰り返し、危機がエスカレートしてしまったのだ。

その過程で韓国軍は、北朝鮮の地雷が爆発し、兵士らの身体が吹き飛ばされる瞬間の動画を公開している。仲間が傷つけられる場面を見た韓国軍将兵や国民の中には、強い復讐心を抱く者も少なくなかった。韓国側は北朝鮮に軍事的圧力をかけ、北側もこれに対抗する動きを見せる。

(参考記事:【動画】吹き飛ぶ韓国軍兵士…北朝鮮の地雷が爆発する瞬間