北朝鮮の金正恩党委員長は1月1日、2018年の施政方針に当たる「新年の辞」を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。

金正恩氏はその中で、昨年の「特出した成果」として「国家核戦力完成の歴史的大業を成し遂げたこと」をまず挙げた。そして、核・ミサイル実験の成功で「強力で頼もしい戦争抑止力を保有するようになった」と宣言した。

続いて「米本土全域がわれわれの核打撃射程圏の中にあり、核のボタンは常に私の事務室の机の上に置かれている」と述べ、米国を威嚇した。

その一方、「新年はわが人民が共和国創建70周年を大慶事として記念することになり、南朝鮮では冬季オリンピックが開催されることにより、北と南にとって共に有意義な年である」として、韓国政府が北朝鮮の参加を熱望する平昌冬季五輪に言及。

さらに「われわれは民族的大事を盛大に執り行い、民族の尊厳と気概を内外に宣揚するためにも凍結状態にある北南関係を改善して意義深い今年を民族史に特記すべき出来事的な年に輝かさなければならないと」して、南北関係の改善に前向きと読めるメッセージを送った。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

金正恩党委員長が新年の辞を述べる

【平壌1月1日発朝鮮中央通信】最高指導者金正恩委員長が、2018年を迎えて新年の辞を述べた。

金正恩委員長は新年の辞で、全ての人民と人民軍将兵、南朝鮮の同胞と海外同胞、世界の進歩的人民と友人にあいさつを贈った。

金正恩委員長は、2017年は自力自強の原動力によって社会主義強国建設史に不滅の里程標を立てた英雄的闘争と偉大な勝利の年であったと述べ、昨年に収めた成果について明らかにした。

特出した成果は、国家核戦力完成の歴史的大業を成し遂げたことである。

各種の核運搬手段と共に超強力熱核兵器の試験も断行することによって、われわれの総体的志向と戦略的目標を成果的に、成功裏に達成し、共和国はついにいかなる力をもってしても、何によっても逆戻りさせられない強力で頼もしい戦争抑止力を保有するようになった。

金正恩委員長は、米国は決して私とわが国家を相手にして戦争をしかけることはできないと述べ、米本土全域がわれわれの核打撃射程圏の中にあり、核のボタンがつねに私の事務室の机の上に置かれているということ、これは決して威嚇ではなく現実であることをはっきり知るべきだと強調した。

昨年、国家経済発展5カ年戦略の遂行と科学・文化部門でも成果を収めた。

金正恩委員長は、昨年に収めた全ての成果は朝鮮労働党の主体的な革命路線の勝利であり、党の周りに固く団結した軍隊と人民の英雄的闘争がもたらした貴い結実であると強調した。

金正恩委員長は、朝鮮民主主義人民共和国創建70周年を迎える今年に遂行すべき課題について明らかにした。

「革命的な総攻勢によって社会主義強国建設の全ての部門で新たな勝利を勝ち取ろう!」これがわれわれが掲げて進むべき革命的なスローガンである。

今年、社会主義経済建設で提起される中心課題は党中央委員会第7期第2回総会が提示した革命的対応戦略の要求通り人民経済の自立性と主体性を強化し、人民の生活を改善、向上させることである。

電力工業部門では、自立的動力基地を整備、補強し、新しい動力資源の開発に大きな力を入れなければならない。

金属工業部門では主体的な製鉄・製鋼技術をさらに完成して鉄生産能力を拡張し、金属材料の質を画期的に高めて人民経済の鉄鋼材需要を充足させなければならない。

化学工業部門でC1化学工業の創設を促し、触媒生産基地と燐酸肥料工場の建設を計画通り推し進め、グラウバー石を出発原料とする炭酸ソーダ生産工程を改修、完備すべきである。

機械工業部門では機械工場を近代化し、世界的水準の機械製品を朝鮮式に開発、生産すべきである。

石炭と鉱物生産、鉄道輸送で連帯的革新を起こさなければならない。

軽工業部門の工場の設備と生産工程を省力型、節電型に改造し、国内の原料と資材で多様で良質の消費財をより多く生産、供給すべきである。

農業と水産業部門で高揚を起こさなければならない。

元山葛麻海岸観光地区の建設を最短期間内に完工し、三池淵郡の整備と端川発電所の建設、黄海南道用水路第2段階工事をはじめ重要建設を促し、住宅の建設に引き続き力を入れなければならない。

山林復旧戦闘の成果をさらに拡大しなければならない。

社会主義文化を全面的に発展させなければならない。

自衛的国防力をさらにうち固めなければならない。

金正恩委員長は、今年の闘争課題を成功裏に遂行するためには全党を組織・思想的にさらに固く団結させ、革命的党風を徹底的に確立して革命と建設事業の全般において党の戦闘力と指導的役割を絶えず強めなければならないと述べた。

金正恩委員長は、新年はわが人民が共和国創建70周年を大慶事に記念することになり、南朝鮮では冬季オリンピックが開催されることにより、北と南にとって共に有意義な年であると強調した。

われわれは民族的大事を盛大に執り行い、民族の尊厳と気概を内外に宣揚するためにも凍結状態にある北南関係を改善して意義深い今年を民族史に特記すべき出来事的な年に輝かさなければならないと強調した。

金正恩委員長は、われわれは平和を愛する責任ある核強国として侵略的な敵対勢力がわが国家の自主権と利益を侵害しない限り核兵器を使用しないし、いかなる国や地域も核で脅かさないと闡明(せんめい)した。

しかし、朝鮮半島の平和と安全を破壊する行為に対しては断固対応していくと強調した。

朝鮮労働党と共和国政府はわが国の自主権を尊重し、われわれを友好的に遇する全ての国との善隣・友好関係を発展させていき、正義で平和な新世界を建設するために積極的に努力すると明らかにした。

金正恩委員長は、朝鮮労働党と共和国政府は人民の信頼と力に依拠してチュチェの革命偉業の最後の勝利を収める時まで闘争と前進を止めず、全人民が尊厳あり幸せな生活を享受する社会主義強国の未来を必ず早めると強調した。---

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