金正恩総書記(国務委員長)は3日、朝鮮労働党の地方発展戦略に基づき各地で進む地方工業工場の建設現場を視察した。党中央委員会の趙甬元、朴正天両書記が同行した。
金総書記が最初に訪れたのは、平安南道新陽郡の地方工業工場。食品や縫製品、日用品を生産する各施設を確認し、施工水準や運営準備状況を詳細に点検した。総書記は、建設部隊の技術力が昨年より「著しく発展した」と評価し、仕上げ施工の専門性向上を指示した。
また、来年度からは保健医療施設など新たな建設対象が追加される見通しとし、「人民軍は党の地方発展政策を確固と保障する潜在力を持つ」と強調。地方工業革命の開始から2年足らずで全国40カ所の市・郡に工場が建設されたことを「人民生活改善の大きな革命」と位置づけた。
続いて北倉郡では、建築設計と施工設計の不一致による「偏向」を指摘。再施工に至った要因について、指導体系の未整備を批判し、設計・施工・運営間の「三者合意」の徹底や乾式工法の拡大など改善方針を示した。消費財の安定的供給が「地方工業政策の核心課題」として、日用品や特産品の品質向上を求めた。
さらに「地方製品品評会」の定期開催を提案し、競争を通じた工場発展を促す考えを示した。地方建設を人民軍が担うことは「最も崇高な信頼の表れ」と述べ、引き続き闘争精神を発揮するよう期待を示した。
金総書記はその後、殷山郡に新設された製紙工場も視察。多用途抄紙機や紙器成形機などを見て回り、「国家的な紙需要を満たす重要な意義がある」と評価した。国内原料を活用した製紙技術の発展を求め、次期5カ年計画期間中に他の道にも工場建設を広げる方針に言及した。
最後に総書記は、「人民に評価される竣工・操業の季節が訪れた」と述べ、12月中の式典までに万全の準備を整えるよう強調。地方発展政策の着実な推進に向けた課題を指示した。
