大々的な取り締まりを宣言し、見せしめとして違反者を公開裁判にかけるなどして徹底的に辱めたり、場合によっては公開処刑して恐怖心を与える。これが、法の周知徹底を図る北朝鮮式のやり方だ。犯罪者を市中引き回しにし、打首にした上で晒すという、前近代のやり方を21世紀になっても踏襲しているのだ。

そして、これには「続き」もある。しばらくすると、取り締まる側が権限を振りかざし、ワイロをせびり取るところまでセットになっているのだ。

当局は、財政難を解消するために、「チャンセ」(ショバ代)と呼ばれる市場管理費という税金を払わず、市場の外の路上などで商売をしている「イナゴ商人」に対する「掃討作戦」を今年4月から行っているが、早速ワイロのやり取りが始まったと、両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。

(参考記事:「女性イナゴ商人」踏みにじる金正恩体制に北朝鮮国民が反発

安全員(警察官)はイナゴ商人や、彼女らに商品を供給する「クルマクン」と呼ばれる運び屋を取り締まり、商品を没収した上で、場合によっては労働鍛錬隊(刑務所)送りにしていた。

没収された商品を取り返すには、ワイロが必要だ。