妻と4歳の息子は、瀋陽の長距離バスターミナルそばのアジトに他の脱北者たちと共に身を潜めていた。その中の5人が、一足先に韓国に向かおうとアジトを発ったが、今月4日の午後5時ごろ、中国の公安当局に逮捕された。
この事態を受け、ブローカーから「今いるところは危ないから移動する」と聞かされた妻は別のアジトに向かったが、そこで逮捕されてしまったという。
イさんは、人脈を通じて、5日午後7時から9時の間に瀋陽の北バスターミナルのそばの派出所に10人が勾留されていて、6日午前には別の場所に移動させられたことを確認したものの、その後の足取りはつかめていない。
瀋陽駐在の韓国領事館に助けを求めたが、返ってきた答えは「中国当局は領事館からの面談要求を拒否している、人道的配慮を要請する以外に方法がない」というものだった。また、イさんは韓国外務省の民族共同体海外協力チーム(脱北者救出関連部署)にも助けを求めたが、9日の時点で回答は得られていない。