金正恩党委員長はこれまで、弾道ミサイルの試射にほとんど立ち会ってきた。その度に、米軍の偵察衛星に自らの身体をさらし、文字通り命がけの指揮をとってきたのだ。もちろん、複数の専用車両を同時に動かすなど、安全策は講じている。普段からトイレで用を足すのにも特殊な動きをすると言われるだけに、米軍としても正恩氏の確かな居場所を確定するのは至難の業だろう。
それでも、米韓軍が「斬首作戦」をいつ発動するかわからない状況下でミサイル発射の「最前線」に出るのは、北朝鮮の最高指導者としては思い切った行動だと言える。