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北朝鮮が中国滞在の脱北者逮捕に向け、中国政府の非公式協力を得て、東南アジアへの脱北ルートの雲南省と多くの韓国人が居住している山東省に逮捕チームを大量派遣したことがわかった。

中国の消息筋は8日の電話インタビューで、「最近、保衛司令部と国家保衛部が合同で脱北者逮捕に投入された。一般の脱北者の逮捕よりは、韓国への亡命を試みる脱北者の逮捕を優先している」と伝えた。

今回の派遣チームは6月に組織され中国に派遣されたと言う。同チームは人民武力部傘下の保衛司令部要員から組織され、雲南省と山東省で活動するという。

活動地域が中朝国境地域ではなく内陸地域になったの理由はは、一般的な脱北者の逮捕よりは韓国人との交流や、韓国への亡命を試みる脱北者の逮捕を優先するためだ。北朝鮮がミャンマー、ラオスとの国境地域の中国南西部にまで逮捕チームを派遣したのは、非常に異例的なことだ。

同消息筋は「延吉や 珲春などの国境地域にいる脱北者も、韓国に行くためには雲南省昆明に行かなければならない。このルートを遮断する意図だろう。中国公安が逮捕と送還に協力しており、活動に大きな支障はない」と話した。

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逮捕チームが山東省に派遣された理由は、脱北者の東南アジア脱出ルートの経由地であるからだ。また、この地域には多くの韓国人が住んでおり、支援を受けやすい。

また、山東省は国境都市よりも取り締まりが厳しくなく、韓国企業が集まっており、脱出費用を工面しやすい一面もある。

同消息筋は「元来、脱北者の逮捕は国家保衛部が担当しているが、国家安保に特に危険が脱北者や、軍部出身の脱北者が発生した場合には、人民武力部傘下の保衛司令部が介入する。今回の保衛司令部の参加は、北朝鮮当局が脱北者の韓国行きの防止に全力を尽くしていることを意味する」と話した。

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国家保衛部と保衛司令部の合同運営の背景には、逮捕過程で生じる『見逃し』や『賄賂』などの防止措置だと考えられる。

2010年1月に韓国に亡命したキム氏は、「検閲や取締を行っている国家保衛部保衛指導員は、『我々に取り締まりを受けるのはマシだ。保衛司令部に逮捕されるのは危険だ』といっている。保衛部は国境地域での密輸や脱北などの案件を扱う際にも、特別な事件や重要な問題は必ず保衛司令部に知らせ、合同捜査を行う場合もある」と証言した。

北朝鮮当局が脱北者の逮捕に全力を尽くしている背景には、貨幣改革によって当局に対する不満が高まり、厳しさを増す生活苦による大規模脱北の再発を懸念しているからだといわれている。