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6月12日、「朝鮮大学校」の学生が「恐喝」の容疑で逮捕された。昨年11月に東京都内で男性に因縁を付けキャッシュカード2枚と現金200円入りの財布などを脅し取ったとしている。逮捕時は朝鮮大学の寮にも家宅捜査があったことが朝鮮大学関係者から確認できた。

朝鮮大学に限らず日本の大学生の犯罪が多発している昨今ではことさら大きなニュースではない。しかし朝鮮大学は朝鮮総連の教育機関の最高学府であり朝鮮総連を担う次世代の育成機関である。今回の事件によって朝鮮大学のみならず組織全体のイメージダウンは避けられない。ましてや「高校無償化」などで朝鮮総連系の教育に注目が集まる中で起きた今回の事件によるイメージダウンは相当痛手であることは間違いない。「高校無償化」はあくまでも「高等学校」が対象であり朝鮮大学について議論されることはないが、朝鮮高校の教員は極めて希な例をのぞいてほとんどが朝鮮大学の卒業生で占められているからだ。

この事件以外にも朝鮮総連の専従員や関連団体の職員がいくつのか犯罪を犯したという情報がある。これらの犯罪を一つ一つ取り上げて個人の責任を問うつもりはない。それは法と社会が裁くことである。

問題はこういった事件が起こる背景にある朝鮮総連内の「モラルの低下」ではないだろうか?

北朝鮮を支持するという主張の是非はともかく、かつての朝鮮総連の構成員にはそれなりのモラルがあった。日本の敵対国家「北朝鮮」を支持しているという周りからの厳しい目に常にさらされている緊張感と祖国(北朝鮮)と組織(朝鮮総連)の看板を背負っている自覚から社会的な行動には極めて気をつけなければならないという意識があった。だからこそ北朝鮮を支持しない反対勢力からもそれなりの敬意が払われてきた。またこういった姿勢に対する在日朝鮮人達の共感があったからこそ弱体化が進む中で朝鮮総連は維持して来たのである。

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どんな国家や社会、集団においても不安定で行く先不透明な状況は必ずモラルの低下を引き起こす。現在の日本社会で朝鮮総連が置かれている不安定な状況は支持する北朝鮮が国際社会の中で置かれている不安定な状況と通じるものがある。北朝鮮内においても軍や党幹部そして一般民衆のモラルの低下は著しい。レベルの差こそあれ同様のことが朝鮮総連内においても起こっていると見るのは考えすぎだろうか。違いがあるとすれば北朝鮮の不安定な状況は自作自演による「延命策」であるが、朝鮮総連の不安定な状況は北朝鮮のとばっちりを受けたことだろう。しかし、これすらも朝鮮総連が自立した組織を目指して来なかったことによる「誤った方向性」が引き起こしたと言っても過言ではない。

モラルの低下は組織の弱体化に繋がる。朝鮮総連が弱体化を食い止めるには規律を糺すだけでなく、最終的には北朝鮮と一定の距離をおいた組織として自立する以外にない。そして真の意味で「在日朝鮮人のための組織」として進む方向に軌道修正するしかない。在日社会でそれを望む声が多いのも事実である。

しかし、総連中央の幹部達はそういった危機感をどれほど認識しているのだろうか?
5月におこなわれた朝鮮総連第22回全体大会で新副議長となった?眞求氏は2007年、バーで飲み代を請求した店長に暴力して現行犯逮捕された人物だ。事件の影響で一端封荘艪ゥら去ったものの今回の大会で再度返り咲きを果たしたが組織内では酒癖の悪さで有名な人物らしい。

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こういった人物が副議長となる人事に「朝鮮総連のモラルの低下」は端的に現れている。