今回の調査は、かつてのように単に監視対象を割り出して、要職につくことを制限するレベルのものではない。家族や親戚の中に脱北者がいることがわかれば、理由を問わずに連行され、拷問を含めた厳しい取り調べを受けた挙句、処罰されるというものだ。

家族に脱北者がいれば、都会から山奥の農村に追放される。また、親戚に脱北者がいれば、朝鮮労働党への入党審査で不利益を与え、兵役では工兵局などの非常にブラックな部隊に配属するなどの処罰がなされる。

目下、調査が行われている最中であり、処罰された人の数は今のところ多くないが、調査が終われば大々的な処罰が予想されると情報筋は見ている。

しかし、「上に政策あれば下に対策あり」のお国柄。対象となった人が座して追放を待つわけがない。生き残るために人びとが行っているのは、個人や家族、先祖の履歴、経歴、思想などを記録した文書を書き換えてもらう「身分ロンダリング」だ。

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