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対北戦略の戦線を北朝鮮内部に移す問題は勿論容易ではない。しかし不可能だとか極度に難しい問題でもない。現在、保守団体が行っている『風船飛ばし』も対北戦略戦線を北朝鮮内部に移す問題としては、効果が大きい。そして厳しい状況下で10余年前から民間団体が中心となった行っている対北放送・短波ラジオ・携帯電話を送る事業など、対北戦略を北朝鮮内部に移す問題として重要な事案だ。

しかし、システム的な観点から対北戦略の戦線を北朝鮮内部に移す問題を見た場合、『大韓民国と国際社会の力(ハードパワー、ソフトパワー)が、北朝鮮内部で発揮されるようにするという事』だ。これには政府+民間+国際社会の協力が必須であり、同時に北朝鮮内部の協力が必要だ。これが対北戦略戦線を北朝鮮内部に移す問題のカギだ。

そして接近経路には金正日体制の基本特性を把握したという条件で、1)地域別の接近(咸鏡南北道、両江道、慈江道、平安南北道、黄海道、江原道の階級的特性および拠点確保の優先順位の考慮)、 2)階層別の接近(敵対階層♀?{階層♀j心階層に対する優先順位および力量の配分)、 3)組織別の接近(軍、党、保衛、行政、各種団体に対する優先順位)等、3つの経路を想定することができる。これには北朝鮮外部地域での活動が必要とされる。(これに関する具体的説明は次回取り扱う).

だが、この中でも最も重要な領域は『情報の流通』だ。外部世界の情報が北朝鮮内部に流入し、北朝鮮内部情報が外部世界に流出するようにする活動が最も重要だ。北朝鮮式の表現では『先次的』であり、これが全ての北朝鮮問題を紐解く『入口』に該当する。北朝鮮内部で起きている色々な事件は、韓国を初め米国、日本、中国、ロシアにも同時に重要な問題だ。

『情報の相互流通』は何よりも北朝鮮住民に対し、政権の主人、政府の主人が住民であることを覚醒させることが目的だ。これは金正日全体主義首領独裁体制に変化を与える最も基礎的な作業であり、また北朝鮮の改革開放化°゚代化、民主化の目的と符合する特徴を持っている。

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こうした点からこの10数年間に渡って表面化されず、『太陽の陰』に覆われ苦しい時期にも『外部情報と北朝鮮内部情報を相互流通させてきた』北朝鮮民主化ネットワーク、RENK、自由北朝鮮放送、北朝鮮民主化委員会、開かれた北朝鮮通信などの様々な北朝鮮情報と関連した民間団体の地道な活動は近い将来の朝鮮半島新しい歴史に記録されるだろう。

今、金正日政権が生存できる理由は2つに集約する事ができる。

1つ目はこれまでの様に対中経済依存の深刻化だ。金正日は訪中し『助けを請う』のも嫌っており、また、健康も良くない為、張成沢を国防委副委員長に任命する事で『対中国事業』として中国からの支援問題を一任し、対内的にも後継事業などで張成沢をされに重用する可能性もある。張成沢が『金正日の心服』として対中関係を行ってきたのはかなり以前の事だ。

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2つ目の生存戦略は軍事主義をさらに強化し、朝鮮半島の軍事緊張のさらに高める事で、韓国政府の『平和維持費用』搾り出す戦略だ。次の総選挙および大統領選挙まで『戦争又は平和はあなた次第』という雰囲気を広めるだろう。

今回の6.2地方選挙は『戦争又は平和』という圧迫がある程度効果を発揮した側面がある。金正日立場としては次の大統領選挙に備えた『試金石』と考えたはずだ。経済的に豊かな社会には戦争の圧迫が効果を発揮すると事実は歴史的に証明されている。

ここで余談だが、先進国への道のりは『中産階級』の充実だけでなく、社会共同体を守ろうとする『安保中産層』の充実と遵法、道徳、寛容精神が広まる事によって先進国民が生まれるという事だ。

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とにかく、現在の南北共に内部的な対立と葛藤、分裂という似た状況に置かれている側面がある。北朝鮮は今後、権力中枢部で本格化すると思われ、既に韓国は二分されている。今後、北朝鮮内部不安が朝鮮半島の不安定性が高める要因となると思われる。対北戦略戦線を北朝鮮内部に移す事は、大韓民国の生存問題とも関連があると言う事だ。