北朝鮮で1年5カ月にわたり拘束され、帰国直後に死亡した米大学生オットー・ワームビアさんが「北朝鮮で拷問を受けた」との主張が出ていることを受け、北朝鮮外務省は28日、米トランプ政権による「卑劣な反共和国謀略」であると反論する報道官(スポークスマン)談話を発表した。朝鮮中央通信が伝えた。
談話は「(ワームビア氏は)共和国法に準じて労働教化刑を言い渡された犯罪者であるが、われわれは彼の健康状態が悪くなったことに関連して人道的見地から彼が米国に帰る時まで誠意をこめて治療してやった」と主張。
続けて「米国がけん伝するいかなる『拷問』の事実も存在しないということは、去る6月にわが国を訪れてワームビアに対する医学検診を行ったことのある米国医師らとワームビアの帰国後、医学検診を行った医師らまでも明白に認めたこと」であると強調した。
ワームビア氏の死を巡っては、同氏の両親が26日、米FOXニュースの番組に出演し、本人の体に北朝鮮当局から拷問された跡があったなどと語った。また、トランプ氏は同日、ツイッターで「オットーは北朝鮮から信じがたいほどの拷問を受けた」と非難していた。