韓国政府は4日(現地時間)、天安艦事件を国連安全保障理事会に公式回付した。
パク・イングク国連大使はこの日、安保理へ天安艦事件を扱うことを要請する書簡を安保理議長国のメキシコ大使に伝達した。
書簡で「天安艦の沈没は北朝鮮の魚雷攻撃が原因で、『民軍合同調査団』の調査結果で明確にされた。北朝鮮の武力攻撃が国際平和と安全を脅かしており、国連安保理が天安艦事件を議論し北の軍事挑発に厳重に対応しなければならない」と要請した。
韓国政府は『国連会員国は国際平和と安全維持を脅かす如何なる事態に関しても、安保理の注意を喚起することができる』という国連憲章35条に基づき今回の事件を回付する事ができると説明した。
国連安保理は今後、理事国間の協議を通じて天安艦事件の議論日程及び具体的な事項を決めていくものと見られる。政府は安保理回付後に安保理理事国を対象に『天安艦外交』を引き続き行う予定。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国政府高位関係者は「安保理に回付された後も理事国、特に常任理事国の立場が変わる場合がある。中国、ロシアを対象に終盤まで説得努力が必要だ」と話した。
安保理回付に先立ちウィ・ソンiク朝鮮半島平和交渉本部長は3日、ロシアを訪問し国連安保理へ回付するという立場を説明し協力を要請した。チョン・ヨンウ外交通商部第2次官も1日から4日まで米国を訪問し、安保理議長国メキシコのクラウド・ヘルロ大使を初め米国、日本、ロシア大使と終盤の調整を行った。
韓国政府はこれまで常任理事国の中・露の協力を得る為に天安艦外交を積極的に繰り広げてきたが、両国は未だ明確な立場を見せないでいる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国政府は国連安保理の対応レベルを制裁決議案よりも、北朝鮮の挑発を糾弾し再発防止を促す『一般決議案』が採択される可能性が高いと見通している。また、中国の態度次第で議長声明も可能と考えている。
これと関連して政府高位当局者は「天安艦事件が安保理に回付後も、追加的な対北制裁案は期待し難い。国際社会の象徴的な警告の一般決議案も北に相当な圧迫を与えるだろう」と説明した。
北朝鮮は現在、安保理制裁決議1718号と1874号の制裁を受けている。1874号は昨年6月の第2次核実験の対応措置で、1718号は2006年の第1次核実験に対する措置だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面安保理の対応形態は理議長が会議内容に対して口頭で発表する『議長言論声明(Press Statement:PST)』と、敏感な懸案に対し公式決議採択の代案として採択される議長声明(Presidential Statement:PRST)がある。
これ以外にも北朝鮮が受けている決議(Resolution)がある。決議は制裁、平和維持軍設置、対テロ非拡散などの重要懸案の決定を採択し、5つの常任理事国を含む9つ以上の理事国が賛成で決議案が採択される。ただし、常任理事国は一致賛成する必要がある。
安保理の系統は全ての議題を議論、事前協議する非公式会議(常設運営)があり、非公式会議で合意した決議案、議長声明などを採択する公式会議がある。