北朝鮮当局は、国境警備隊に対して民間人の密輸をあまり厳しく取り締まらないよう密かに指示を出した。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

これをRFAに伝えたのは、平壌を頻繁に訪れる中国の対北朝鮮情報筋だ。このような命令が、金正恩党委員長の承認または黙認なしに発せられるとは考えられず、国際社会の対北朝鮮制裁が功を奏していることを示唆する重要な出来事だと説明している。

別の情報筋も、北朝鮮在住の知人から同様の話を聞いたとし、密輸が増えることで国境警備隊に入る手数料(ワイロ)も増えるため、国境警備隊の財政状況も改善するだろうと見ている。

密輸、脱北、携帯電話での通話など、様々な違法行為を黙認する見返りに得られるワイロは、国境警備隊や保衛局(秘密警察)の重要な収入源となってきた。しかし、中央政府の締め付け強化によりそれが難しくなったことで、資金難となっていた。

その方針が一変し、最高指導者のお墨付きを得て密輸幇助ができるようになったことは、ある意味画期的なことだ。

これと関連し、今後も中国政府の動きが注目される。

中国政府は、北朝鮮産の鉱物資源や海産物の輸入や合弁企業の設立を禁止し、辺防部隊(国境警備隊)や公安局(警察署)は、密輸を摘発するために厳重な警戒を続けている。その一方で、密輸業者に買収されて密輸を幇助する辺防部隊もいると中国のデイリーNK対北朝鮮情報筋は報じている。

しかし、中朝両国の国境警備隊の密輸幇助が露骨になれば、中国政府も黙って見ていないだろう。

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