トラックの集団の襲来で、市内の道路は渋滞した。15日になれば輸出ができなくなるため、荷物を詰め込み大慌てで中国にやって来たというわけだ。税関は、通常の業務時間を大幅に過ぎても、通関手続きを続けた。
ところが、その翌日の15日からは状況が激変した。午後5時から1時間の間に橋を渡って中国にやって来た車両は56台に過ぎず、1時間で100台あまりが通過した14日と比べると半分近くに減った。
一方、15日の午後5時から1時間の間に北朝鮮に向けて橋を渡った車両は15台だった。丹東周辺の工場で働いていた北朝鮮労働者を乗せたマイクロバスで、制裁で雇用契約の更新ができずに帰国する労働者と思われる。
(関連記事:対北朝鮮制裁で中国地方経済にダメージか…派遣労働者を雇用できず)このような現象が今後も続くかは現時点ではわからない。これまでも制裁が強化されるたびに貿易が滞ったが、ほとぼりが冷めると元に戻る、ということを繰り返してきたからだ。