北朝鮮外務省の報道官は18日、先月16日に米国で起きた外交信書物(外交文書)押収問題に関して、米国政府が公式に謝罪したと朝鮮中央通信社記者の質問に答える形で主張した。
北朝鮮の外務省は、ニューヨークでの国連の会議に出席した同国の代表団が帰国する際、ケネディ国際空港で米国当局に外交文書を強奪されたと主張していた。一方、米国の国土安全保障省は、押収の事実は認めたうえで、当該の人物らについて外交官の身分ではなく、文書についてもウィーン条約の保護対象ではなかったと反論。双方の意見は真っ向から対立していた。
報道官は、「米国務省は今回の事件に関連して、当該の保安関係者らが誤謬を犯したと認め、米国内の安保が非常に不安定で保安関係者らの神経が鋭敏になり過ぎたことからこのような過ちを犯したということについて理解してくれることを希望するとし、米国政府の名義で公式に謝罪した」としながら、「これとともに、信書物をわが方に全部返還した」と述べた。
そのうえで、「米国は今回の事件から当然な教訓をくみ取り、公認された国際法と規範を乱暴に蹂躙して他国の自主権を侵害する行為を二度と強行してはならない」と強調した。