中国の大連に3日午前に到着したことで訪中がスタートした金正日が、悪化し続けている現在の南北関係にどのような影響を及ぼすのかに関心が集っている。
朝鮮半島と関連した中国の一番の外交懸案は、『6カ国協議の再開』だというのが専門家の多くの意見だ。したがって、北朝鮮は中国に素早い6カ国協議の復帰を約束し、これに対する補償として経済協力と後継者体制の承認を得るだろうと分析している。
中国の経済支援が約束される場合、北は李明博政権と南北関係を全面的な対決告}に持っていく余裕が生じる。北朝鮮は、最近韓国政府と観光公社所有の資産を没収し、民間所有の金剛山地区内の資産まで凍結措置を行った為、金剛山観光は全面閉鎖となった。
北は金剛山観光に続き、開城工団までも韓国を圧迫するカードとして利用するつもりだ。最近、軍服姿の国防委員会所属の関係者が開城工業団地を訪問したのも、一種の『武力アピール』だと考えられる。中国との経済協力の規模によって、開城工業団地の運命も異なるという危機感が関係者の間で広まっている。
しかし、核実験や長距離ロケットミサイルなど、相次ぐ北朝鮮の挑発で金正日を迎える中国の態度も過去とは大きく変わったというのが、韓国政府関係者の指摘だ。金正日が以前のように何でも中国に頼ることができる状況ではないという意味だ。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面特に、最近の天安艦事件が北の仕業の可能性が高くなっている中、中国としてはさらに悩みが増えることになる。
統一研究院のチェ・チュンフム研究委員は、今回の金正日の訪中について「中国が強く金正日の訪中を要請した形になった。中国は天安艦事件の真実を確認したい思っている」と話した。
「北が天安艦事件に対して否認する事が判っているが、経済支援を理由に金正日を呼んだのは、6カ国協議の再開を妨害する行為をこれ以上許さないと言うメッセージを伝えるためだ」と分析した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面「最近の金剛山観光措置などについても『やりすぎ』と言及すると思われる。南北関係の緊張の責任が北朝鮮にあると見て、改善することを求めることも有り得る」と、慎重に予想した。