ただ、かつて北朝鮮に43日間に渡って拘束された韓国系米国人が、「性拷問」のビデオを撮られ、それを公開すると脅されたと証言したことはある。
(参考記事:「北朝鮮で自殺誘導目的の性拷問を受けた」米人権運動家)いずれにしても、北朝鮮に拘束された外国人はまともな弁護士の支援も受けられず、自国外交当局との接触もなかなかさせてもらえない。北朝鮮国民が拘束された場合とは異なるとは言え、相当な心理的圧迫を受ける。
そしておそらく、北朝鮮当局は外国人を完全な心理的屈服に追いやるノウハウを備えているはずなのだ。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)高英起(コウ・ヨンギ)
1966年、大阪生まれの在日コリアン2世。北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。北朝鮮問題を中心にフリージャーナリストとして週刊誌などで取材活動を続けながら、テレビやラジオのコメンテーターも務める。主な著作に 『脱北者が明かす北朝鮮』 、 『北朝鮮ポップスの世界』 (共著) 、 『金正恩 核を持つお坊ちゃまくん、その素顔』 、 『コチェビよ、脱北の河を渡れ ―中朝国境滞在記―』 など。