たとえば、ある30代の男性は脱北する前、海外で北朝鮮の人権問題に注目が集まっているため、最近は公開処刑を行わず、「静かに殺す」との噂を聞いたという。また脱北前、両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)に住んで際に人民班長(町内会長)をしていた40代の女性は、当局が人民班長たちを集めて行った会合で、韓国のスパイ行為や指導者批判などを行った者は秘密裏に処刑するケースが増えている、との話を聞かされたという。
これと同様の話は、デイリーNKも入手している。正恩氏が秘密警察である国家保衛省に対し、公開処刑や拷問を止めよとの指示を出したというのだ。
(参考記事:北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは…)事実だとすれば、その真意はどこにあるのか。正恩氏は国民に対する人権侵害を少しは反省しているのだろうか。もしそうなら、結構なことである。
しかしどうやら、そうではないようだ。