北朝鮮の朝鮮中央通信は31日、米トランプ政権の対北朝鮮政策の4大方針に反論するチョン・スンホ氏なる人物の個人名による論評を配信した。

トランプ政権は、▼北朝鮮を核保有国として認めない▼全ての制裁と圧力を加える▼北朝鮮の政権交代を推進しない▼最終的には対話で問題を解決する──という4大方針を明らかにしている。

論評は、「これは世に発表するには実に恥ずかしい骨董品だと言わざるを得ない」と嘲笑しながら、4大方針に対して反論を展開した。

「北朝鮮を核保有国として認めない」という項目に対して、「今になって『北の核廃棄』ということは夢も見られないほど不可逆的なこととなり、こんにち、われわれの戦略的地位は何をもってしても崩せないほど確固たるものになったということである」と強調した。

「全ての制裁と圧力を加える」という項目に対しては、「日を追って悪らつになる敵対勢力の極悪な反共和国制裁と圧迫騒動は、われわれが前進しており、勝利しているという確信をさらに固めさせるだけである」と述べた。

「北朝鮮の政権交代を推進しない」という項目に対して、「米国の『政権交代排除』ほらを裏返すと白昼強盗さながらの横暴非道な威嚇、恐喝が毒を漂わせている。核を放棄しなければ侵略も辞さず、体制転覆もためらわないということである」と主張した。

「最終的には対話で問題を解決する」という項目に対しては、「米国が対話を圧迫の延長と見なす限り、生命より貴重なわれわれの核を何とも換えられる駆け引き物に錯覚する限り、そのまっ黒な懐から刃物を出さない限り、かりに対話が開かれるとしても人間と野獣との言語疎通が果たして正しく行われるだろうか」と反論した。

そのうえで、「米国と敵対勢力がいくら認めないとあがいても、名実共に核強国であるわが共和国の地位はびくともしないし、侵略者、挑発者がいまだ気を取り戻す間もなく核戦力の多様化、高度化はいっそう推し進められるであろう」と強調した。

朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。

トランプ行政府の新しい対朝鮮政策「4大基調」の欺まんさと狡猾さを暴く

【平壌5月31日発朝鮮中央通信】チョン・スンホ氏が31日、「トランプ行政府の新しい対朝鮮政策『4大基調』の欺まんさと狡猾(こうかつ)さを暴く」と題する論評を発表した。

筆者は論評で、最近、トランプ行政府がこの数カ月間、「北の核問題」を解決するための選択案をテーブルの上にのせて思い悩んだあげく、ついに対朝鮮政策を「最大の圧迫と関与」に最終確定したのに続き、それをより具体化した「4大基調」なるものを公開したことについて指摘した。

米大統領トランプが正式に署名した「4大基調」とは第一に、共和国を核保有国に認めず、第二に、あらゆる制裁と圧迫を強化し、第三に、「北の政権交代」を推し進めず、第四に、最終的には対話で問題を解決するというものである。

論評は、これは世に発表するには実に恥ずかしい骨董品だと言わざるを得ないと嘲笑(ちょうしょう)し、「4大基調」の欺まんさと狡猾さを項目別に暴いた。

「北を核保有国に認めない」というのがトランプが署名したいわゆる「4大基調」の第一項目である。

これは、いわゆる「政策」と言う前に、絶望の崖っぷちでもらす嘆息、または無鉄砲な片意地という方が正しいであろう。

われわれは、米国の核脅威から自分の尊厳と生存権を守るべき死活の要求と自主的決断によって自衛的核抑止力を保有した。

誰それの認定を受けようとわれわれが核を保有したのではない。

また、誰が認めないとしてわれわれの手中に確実にとらえた核がなくなるのでもない。

明白なのは、今になって「北の核廃棄」ということは夢も見られないほど不可逆的なこととなり、こんにち、われわれの戦略的地位は何をもってしても崩せないほど確固たるものになったということである。

「朝鮮に対してあらゆる制裁と圧迫を強化する」ということが、トランプが署名したいわゆる「4大基調」の第二項目である。

しかし、われわれにはいかなる制裁と圧迫も通じない。

敵の制裁の度合いが強まればそれに正比例していっそう強まるのが朝鮮の精神力であり、圧迫を加えれば加えるほどより高く浮上するのが朝鮮の気概である。

日を追って悪らつになる敵対勢力の極悪な反共和国制裁と圧迫騒動は、われわれが前進しており、勝利しているという確信をさらに固めさせるだけである。

「政権交代を追求しないからどうか信じてくれ」などと言って最近、米国の高位人物らの間で哀願に近い語調で響き出ていたこの言葉が、トランプ行政府の対朝鮮政策「4大基調」の第三条項として正式に明記された。

米国の「政権交代排除」ほらを裏返すと白昼強盗さながらの横暴非道な威嚇、恐喝が毒を漂わせている。

核を放棄しなければ侵略も辞さず、体制転覆もためらわないということである。

われわれの体制を守る道は、われわれがよく知っている。

それは、虎視眈々とわれわれの主権、われわれの体制を狙う侵略者に戦慄と恐怖、死を浴せかける強力かつ威力ある朝鮮式のチュチェ兵器、核攻撃手段をより立派に、より多く作り出して自衛の城塞を高く築く道である。

「最終的には対話で問題を解決する」といういわゆる「4大基調」の最後の条項は、トランプ行政府が進退両難と窮余の策の茂みに陥ってさ迷っていて至った自家撞着の終着駅だと言える。

問題を解決するための正常な純理とすれば、いわゆる対朝鮮政策「4大基調」で第一となるべき「対話」の条項が逆に一番最後に、それも「最終的に」というレッテルまで貼り付けたまま置かれたことだけを見ても、その腹黒い下心が何であるのかがすぐ分かる。

それは先圧迫、後協商の原則に従って最大の圧迫と制裁で誰それを屈服させた後、対話のテーブルに引き出して降伏書を受けるということである。

米国が対話を圧迫の延長と見なす限り、生命より貴重なわれわれの核を何とも換えられる駆け引き物に錯覚する限り、そのまっ黒な懐から刃物を出さない限り、かりに対話が開かれるとしても人間と野獣との言語疎通が果たして正しく行われるだろうか。

論評は、米国が「最大の圧迫と関与」に続いて確定したいわゆる対朝鮮政策「4大基調」なるものはホワイトハウスの政策作成チームの知的能力の限界と視野の狭隘さだけを赤裸々にさらけ出したとし、次のように強調した。

米国と敵対勢力がいくら認めないとあがいても、名実共に核強国であるわが共和国の地位はびくともしないし、侵略者、挑発者がいまだ気を取り戻す間もなく核戦力の多様化、高度化はいっそう推し進められるであろう。

偉大な並進路線に従ってわれわれが進む国家核戦力強化の道を誰も阻むことはできない。

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