金正日の訪中が間近に迫っているとのニュースが相次いで報じられている。金正日は現在の経済危機を乗り越えるために、今回の訪中で中国政府へ積極的な支援を要請するだろうと、北朝鮮専門家らは予想している。
特に中国からの一方的な支援よりは中国と大規模な経済協力プロジェクトを本格的に進め、経済的な波及効果を狙うと予想される。
実際に北朝鮮は最近、『羅津港開発法』を制定し羅先港の開放を準備をしている。そして朝鮮大宝グループを通じた外国投資誘致、国家開発銀行の設立などを進めている。これら全てが中国の支援が切実な事業だ。
中国も金正日の訪中を機に相当な規模の経済的支援を約束し、6カ国協議の再開と関連して北朝鮮の前向きな態度を引き出すと同時に北朝鮮での大規模な開発権を得る可能性があると専門からは言う。
世宗研究所のチョン・ソンジャン研究委員は1日のデイリーNKとの電話インタビューで、「貨幣改革の失敗で飢餓者が発生するなど北は大変な状況下にあり、金正日が動かなければならない状態だ。経済支援、特に外国投資誘致のために訪中する」と予想した。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面続いて「最近、羅津港関連法を改正した狙いは、開城のように外国人の自由な投資を可能にするためだ。まずは中国の企業の投資誘致を進めるだろう」と話した。
しかしこのような投資誘致を通じ経済的な波及効果を狙うためには、6カ国協議の復帰は必然的だ。実際に昨年10月に温家宝総理が訪朝し大規模な支援を約束したが、北朝鮮が6カ国協議に復帰しなかった為に実現されなかった。
この為、金正日の中国訪問が実現した場合6カ国協議への復帰と関連した議論があるものと思われる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面韓国外交安保研究院のユン・トクミン教授は「北朝鮮が6カ国協議に復帰するジェスチャーを取らない限り、中国からの大規模な支援や投資誘致は難しい。経済的な見返りを得る為には6カ国協議への復帰を明確に表明すべきだ」と話した。
続いて「北の貨幣改革は昨年のクリントン前大統領の訪朝、温家宝総理の支援の約束を基に計画、実施されたが北朝鮮が6カ国協議に復帰しなかった為、物資などの支援を受けられず失敗に終わった。この結果、6カ国協議に復帰しない限り中国からの支援は受けられない事実を北朝鮮も認識したと思う」と説明した。
今回の訪中でポスト金正日と言われているキム・ジョンウンの同行はわかっておらず、少なくとも中国と後継者に関するある程度の意見交換はあるだろうと考えられる。
人気記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面チョン研究委員は「金正日がキム・ジョンウンを連れて行くかどうかは予想しがたい。金正日は胡錦濤国家主席などの中国政府高官にキム・ジョンウンが後継者になった背景などを説明し、今後の中朝親善関係の確約を取り付け後継者体制の保障を受けるだろう」と説明した。
韓国東国大学のコ・ユファン教授は「キム・ジョンウン後継者体制は準公式化され、内部で後継者委譲作業が進んでいる。今回、金正日と一緒に中国に行く可能性もある」と予想した。
しかしユン教授は「中国は3代世襲を公式に認めていない為、キム・ジョンウンを連れて中国を訪問することは難しいだろう」と話した。