北朝鮮当局は最近、一般住民を対象に脱北を防ぐための思想教育に力を入れている。ところが、これが逆効果をもたらしていると、韓国の北朝鮮専門ニュースサイト、ニューフォーカスが伝えている。
北朝鮮国内の情報筋がニューフォーカスに語ったところによると、北朝鮮の国家保衛省(秘密警察)は、人民班(町内会)や教育機関で、政治講演会を開いている。そこに集められた人々は、現在の朝鮮半島を巡る情勢に対して断固として対処するという国の方針とともに、韓国に行った脱北者が生活苦に喘いでいる話を聞かされる。
その内容は、祖国を裏切った反逆者たちは韓国へ行っても人間らしい待遇をしてもらえず、韓国政府が提供した狭いマンションで、わずかばかりの生活保護費を受け取り、悲惨な暮らしをしているというものだ。そして、脱北後に北朝鮮に戻った人が「多くの脱北者は日の当たらない暗い家で堕落した生活を送っている」などと語る証言映像を見せられる。