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15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)、25日の朝鮮人民軍(北朝鮮軍)創設記念日など、国家的行事が続いた4月の北朝鮮。国境地域では特別警備が敷かれており、地域住民の生活に甚大な影響が出ている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、4月初めに中央から「外出時には人民班(町内会)に行き先を届け出よ」との命令が下された。

薪を拾いに行くときや、自宅から離れた個人耕作地を耕しに行く際にも、人民班の班長に届け出なければならなくなった。山へ行く途中に検閲哨所(検問所)があり、許可証を受け取らなければならない。これを持っていないことが発覚すれば、連行された上、取り調べを受けるはめになる。

取り締まりの強化には、携帯電話で中国や韓国と密かに通話するのを防ぐ狙いがあるものと思われる。携帯で国外に電話をかけるには、当局の電波探知器に引っかからない山に入る必要があるためだ。

両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、保衛員(秘密警察)は、ヤギ飼いに扮して山に入り、携帯電話で違法通話をしている人の摘発に乗り出すなど、対策を強化している。

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しかし保衛員らは、違法通話や違法送金を行う人々から定期的にワイロを受け取り、莫大な利益を得ている。中央からの命令を受け、とりあえず取り締まりを強化しているが、ほとぼりが冷めればまた以前のような状況に戻るだろう。

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一方、別の情報筋によると、中央の命令により、国境を流れる豆満江から150メートル以内への接近が禁じられた。

現地では昨年まで、朝夕1時間ずつ水道水の供給があったが、最近は完全に断水してしまい、住民は飲料水や洗濯のために川の水を利用してきた。それなのに川への接近が禁じられ、町内に1つしかない井戸には地域住民が殺到し、1時間待ちとなっている。また、飲料水は遠くの山から水を運んできて売る水屋から買わざるを得ない状況だ。

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川沿いに暮らして「水のことで苦労したことはない」(情報筋)という地域住民の不満は非常に強い。地方の現状について知りもせず、知ろうともしない中央の姿勢の現れだろう。

茂山(ムサン)や会寧(フェリョン)など、豆満江沿いの比較的大きな町では、昨年8月末の台風による大水害で、川沿いの地域のほとんどが流されてしまった。当局はこれらの地域を復興させず、住民を内陸に移住させる方針だと伝えられている。

国境の川への接近禁止令は時々出されている。

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一例を挙げると、両江道の恵山(ヘサン)市では2015年8月、国境を流れる鴨緑江への接近が禁じられた。しかし、その後はなし崩しに有名無実化したようだ。今回の接近禁止令も5月以降には効力を失うものと見られる。