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写真:ハナ医院精神科のチョン・ジンヨン公衆保健医

脱北者は逮捕に対する不安と北朝鮮にいる家族に対する心配などで、心理的な治療が必ず必要だ。しかし精神科にはなぜか行きづらい。これは脱北者も同じだ。カウンセリングと治療より『収容』の意味で49号病院(精神病院)を思い出すからだ。

当初はハナ医院の精神科を訪れる人が少なかった。そこで脱北者と親密な関係を築くことが何より大事だったと、精神科のチョン・ジンヨン公衆保健医は、22日にデイリーNKとのインタビューでこの様に話した。

カウンセリングという人間的な治療を行う為、精神科の医者になったチョン・ジンヨン医師。彼はハナ医院を支援する前まではハナ院は彼にとって別世界のことだった。さらに脱北者とも会ったことがない。少し特別でやりがいのある仕事ができると思ったため支援を決めたという。チョン医師はハナ医院で3年目を迎えた。

チョン医師にとって最初はすべてが大変だった。最も苦労したのは、言葉の違いと文化の違いだった。これを乗り越えるためには相当な努力が必要だった。精神科を訪れる脱北者は、『とても痛い』を『忙しい』と表現したため、最初は何を言っているのか全然理解ができなかったと言う。

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『うがいしてください』、『レントゲン』という言葉を脱北者がわかりやすく説明することや、『冷たいつばが逆戻りする』、『中でなにかが回っている』など痛みを現す表現も違ったため、本当に苦労をしたそうだ。

病気に対応する方法も違ったという。消化不良の時には自分で灸を据えたり、肌の炎症に歯磨き粉を塗ったり、早く治るために薬をたくさん飲んだりすることもあったという。

「あるときは脱北者の一人に『ストレスを感じている方はカウンセリングに来てください』と言ったら、『先生、私ストレスがないのですが、どこで貰えるのですか』という返事が返って着ました。外来語に慣れていないため、ストレスをハナ院が配るモノだと思い込んでしまったのです」とこの様な逸話もあったという。

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脱北者と親しくなりコミュニケーションも取れるようになると、チョン医師のところを訪れる脱北者も増えた。チョン医師は「脱北者のカウンセリングの内容は、まるでドラマのようです」と話した。

母親に会うために命をかけて向かったが、到着した時には何ヶ月前に母親が亡くなっていたという人や、運よく脱北するには成功したが何年も離れ離れになるしかなかった家族、脱北過程で感じた緊張と不安、新しい環境での漠然とした心配、家族との別れからのストレスなど全ての人が丁寧な治療が必要だと、チョン医師は話した。

脱北者の安定的な治療のためにハン医院内には専任担当の医師が必要だと指摘した。

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「公衆保険医ではなく専任担当の医者が必要です。公衆保険医は勤務地を移動しなければなりません。そうなると治療の連続性という問題が生じますし、新しい先生が来たらまた最初から始らなければなりませんから」
ハナ医院はハナ院に公衆保健医が配置される2004年に設けられた。最初は医務室だけで、看護師1人がすべての診療を行った。内科、歯科、漢方科でスタートし2008年には精神科、2009年には産婦人科が設けられた。

現在は医師7人、看護師5人、準看護師1人が勤務しているが、まだまだ人手も設備も足りないという。

「ハナ院の診療をしてから、漠然とした統一についてもう一度考えることになりました。統一に備える意味でもより多くの人々が脱北者と触れ合い、助け合えることができればいいなと思います」と話した。

そして「脱北者を近くで見ながら、同じ民族でも短期間で慣れるには無理があります。言葉も文化も離れすぎています。全然違います。統一したら、このような混乱がさらに深刻になるでしょう」と話した。