15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)、25日の朝鮮人民軍(北朝鮮軍)創設記念日など、国家的行事が続いた4月の北朝鮮。国境地域では特別警備が敷かれており、地域住民の生活に甚大な影響が出ている。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。
咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、4月初めに中央から「外出時には人民班(町内会)に行き先を届け出よ」との命令が下された。
薪を拾いに行くときや、自宅から離れた個人耕作地を耕しに行く際にも、人民班の班長に届け出なければならなくなった。山へ行く途中に検閲哨所(検問所)があり、許可証を受け取らなければならない。これを持っていないことが発覚すれば、連行された上、取り調べを受けるはめになる。
取り締まりの強化には、携帯電話で中国や韓国と密かに通話するのを防ぐ狙いがあるものと思われる。携帯で国外に電話をかけるには、当局の電波探知器に引っかからない山に入る必要があるためだ。