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神様を信じたという理由で、北朝鮮で暮らすことができなくなり、中国に脱出した女性。中国で彼女を待っていたのは、暖かい神様の懐ではなく、人身売買と、繰り返される輪姦の鎖。死に追いやられた彼女の主はどこにおられるのだろうか。

脱北女性の受難を扱ったミュージカル、‘Where are you Jesus(神様、どこにおられるのですか)’が、6日と7日にソウルの成均館大で公演を行った。

昨年の‘耀徳ストーリー’は、北朝鮮の政治犯収容所の悲劇を告発した作品だったが、今回のミュージカルは在中脱北女性の人権蹂躪を告発することに焦点を合わせた作品である。

雄大壮厳な舞台と俳優のみごとなダンス。2時間近い公演は、見る人々に脱北女性の悲劇を深く訴えるものだった。

あわせて9幕で構成されるミュージカルは、ダンスと振付、音楽、照明で展開され、せりふは一言もない。

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演劇は2人の主人公、チヘとウンジョンが北朝鮮の人民芸術学校でダンスを練習するところから始まる。幸せな瞬間、チヘはウンジョンにキリスト教を象徴する庶嚔ヒのネックレスを渡そうと試みる。だがその瞬間、他の舞踊団員が庶嚔ヒのネックレスについて報告、たちまち舞台は命をかけた脱出の場に変わる。

川を渡って到着した中国で、彼女たちは派手な照明が灯る居酒屋で仕事を始める。ほうきを持って幸せそうにダンスをする2人の主人公が登場するが、幸せは長く続かない。

彼女たちは男性の妾にさせられ、拒否したら北朝鮮に送るという脅迫まで受ける。

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‘北送’の脅威の中で、北朝鮮の政治犯収容所の現実が目の前にちらつく。むち打ち、暴力、そして公開銃殺まで。2人の主人公は身震いし、結局ウンジョンは身を売ることを承諾する。

だが、チヘは体を売ることを拒否して、結局、男性と周囲の暴力団から輪姦で体を踏みにじられて命を落とす。ここで流れる唯一のナレーションが、“Where are you, Jesus?”だった。

チヘの死後、韓国に無事に到着したウンジョンはソウルで幸せな生活を送るが、退廃と享楽の中で再びさ迷い、十字架の前で自分の救いを捜し求める。

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演劇のクライマックスは、脱北者たちが大使館に入ろうとする姿を撮った映像だった。舞台で俳優たちが行進する中、後ろのスクリーンには、命をかけて大使館に入ろうとする多くの脱北者の姿が、走馬灯のように映し出された。

脱出に失敗した脱北者たちが、‘自由でなければ死を’というプラカードを掲げてデモをする映像が出ると、観客たちは一斉に拍手を送った。

公演を観覧したある脱北者は、“昔の話を見たら胸が本当に痛む”と言い、“今、家族がまだ中国にいるので、悲しみの中でミュージカルを見た”と語った。

トゥリハナ宣教会が企画した今回の公演は、今月末からロサンゼルスをはじめとし、アメリカの5つの都市で巡回公演をした後、国内で全国巡回公演をする予定。今年の冬にはイギリスと日本でも公演が計画されている。