平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋によると、太陽節が近づきつつあるが、金日成主席の銅像に捧げる花を自らすすんで育てようとする人はあまり見かけない。学校の生徒たちは、いやいや動くような状況だ。
「自分の食い扶持は自分で稼がなければならない時代なのに、そんな行事に誰が興味など持つか」(情報筋)というのが、今の北朝鮮の人の本音だという。
中でも「チャンマダン(市場)世代」と呼ばれる若者たちは、金日成主席に対して思い入れがないという。配給システムが崩壊した90年代に生まれ、国から食料を受け取った経験を持たないため、金日成主席をありがたい存在だと思っていないのだ。市場で商売して生きている若者たちは「資本主義こそが我が首領様」と考えているという。